いちご研究所内にはいちごをイメージにしたものがあちこちにある。なんと、いちごの蛇口も!

 今年度からは、経済流通課に農産物ブランド推進班を設置し、いちごのブランド力向上に力を入れている。

「いちご王国」の国民の気合は、いちごの愛らしさも吹き飛ぶほど凄まじい。

 行政、生産者、農業団体などのいちご関係者はこれまで、いちごの収穫量や品質の一層の向上や足腰の強い産地を作るべく、さまざまな目標を掲げて一丸となって取り組んできた。

 過去には生産規模の拡大のため、年内出荷量2000トン、総出荷量2万トン、販売額200億円を目指す「2―2―2運動」を、その後も「5―5-5運動」など高い数値目標を掲げ、その数値をクリアしてきた。

 昨年も、持続的ないちご産地の発展を目指して、「10年後も1位」のための主要戦略を示した「いちご王国とちぎ戦略」を策定するなど「未来永劫1位」を目指す気概が違うのである。

 いちご王国は、すべてにおいていちご界のトップでなければならないのだ。

無敵のいちご王国に立ちはだかる!
因縁のライバル・福岡との戦い

 じつはそんな無敵のいちご王国にも過去苦い歴史があった。1993年、福岡県に産出額1位の座を明け渡したのだ。

 いちご王国、最大の危機!

 当時、栽培の主流だったのは「女峰」。収穫時期を早め、育てやすく、食味のよいいちごは、福岡のメイン品種である「西の横綱」ともいわれた「とよのか」に対して、東の横綱といわれた人気品種だ。

 王座奪回のために「女峰を越えるものを」と開発されたのが、1996年に誕生した「とちおとめ」。現在、栃木における、いちごの大黒柱ともいえる品種である。

 甘さと酸味のバランスがとれて食味がよく、女峰より大粒で収量性も安定した、とちおとめの誕生によって、2000年には栃木のいちご産出額は史上初の250億円を突破。日本一の座を守り続けてきた。

 ところが、またしても、いちご王国に脅威が訪れた。

「強敵」が現れたのである。