先週、このコラムで成田空港にある、中国語になっていない中国語案内に焦点を当てて、その改善を求めた。
コラムは反響を呼び、さまざまな電子媒体に転載された。長年、日中交流に従事している方から、「灯台下暗しと申しますが、まったく、今まで誰も指摘しなかったのが不思議なくらいです」と指摘している。
実際に行動を起こした読者もいらっしゃった。
神奈川県平塚市在住の読者K氏が、成田空港ホームページへアクセスして、記事の存在を伝えたうえで、それを読んで即座に行動を起こしてほしい、日本人の外国語に対する対応をもっと勉強してくださいといった内容の書き込みを残した。
その指摘を受けた成田国際空港株式会社(NAA)経営計画部広報室も、「中国語の誤記につきましては、既に修正作業を進めており今月10日(火)には完了する見込みでございます。今後このようなことがないよう確認作業を徹底して参ります。」とK氏に返信している。
その意味では、成田空港の外国語表記問題はおそらく解決しただろうと思う。成田空港側の文面からすると、K氏が指摘する前に、すでにコラムの内容に気付き、修正作業を進めているらしい。その行動力と対応のスピードは評価していいと思う。
ただ、言われてから行動を起こすのでは受身すぎるのではないか。観光立国を目指す日本にとって、成田空港を含め、空港はまさにその最前線である。最前線に身を置く緊張感を常にもってもらいたい。常に消費者(成田空港場合は外国人観光客を含む空港利用者)の立場に立って自らの仕事を考える姿勢と視点と問題意識が必要だ。
成田空港に対する不満と言えば、ほかにもたくさんある。その一つは到着階のカートだ。