約3年の月日をかけて、伝説の名著3部作・計4冊2000ページ超がたった1冊に凝縮された『最強のコピーライティングバイブル』がついにリリース。発売たちまち重版出来となった。
鉄板の法則を「骨」とし、国内成功24業種100事例で肉づけした著者の横田伊佐男氏。
「Amazonランキング大賞2016上半期【ビジネス・経済】ベスト10」にランクインした『稼ぐ言葉の法則』著者で、「日本一のマーケッター」の神田昌典氏が「今後100年、歴史に刻まれる名著」と断言した『最強のコピーライティングバイブル』から、コピーライティングの極意をこっそり紹介してもらおう。今回は「年齢」を軸とした興味深いコピーだ。
「その他訴求」の現場活用ヒント
●[超訳ヒント1]これだけ押さえたいキーワードは?
型33「特定の個人やグループ」は、効果抜群
「その他訴求」は10個の型があるが、中でも効果的なのは型33の「特定の個人やグループ」に語りかける手法だ。
読み手を特定し、絞り込むことで該当する対象者は、「自分のことかな?」と注目させることができる。
●[超訳ヒント2]捨てる対象を選べ
全員に刺さるキャッチコピーはない
型33の「特定の個人やグループ」を活用するうえでは、覚悟が必要だ。相手を特定し、絞り込むということは、言い換えれば「捨てる対象」を選び抜くことだ。
市場にいるすべての顧客を対象にした効果的コピーは皆無。実際の商品やサービスの価値を本当に伝えたい相手を特定することが重要になるが、これは難しい。先に「捨てる対象」を選ぶことで、「拾う対象」が得られる。
●[超訳ヒント3]ターゲット特定コピーのテクニック
「年齢軸」
型33「特定の個人やグループ」で、相手を特定する手法はいろいろある。いわゆる顧客セグメントの切り口というものだ。
中でも「年齢軸」は、誰もがどこか該当するので使いやすい切り口だ。
この年齢軸を巧みに使っているのが、サントリーウエルネス株式会社だ。
年齢を軸にしながら、目が粗い「広い対象」から「やや絞った対象」、そして「ピンポイント対象」へと3タイプ別にコピーを使い分けている。
◆広い対象(全方位的)タイプ
「年齢は、問題じゃない。」
年齢を感じさせないタレントを起用しながら、「年齢軸」でキャッチコピーを表現している。コピーは、広く全方位的につくられており、対象を絞っていない。
このようなタイプは、顧客の購買活動を狙うというより、商品認知度を上げる場合に使われる。
◆やや絞った対象(〜代)タイプ
「60代。『あの人、年とったなぁ』
と思ったら、同い年だった。」
「50代。からだなんて
いまから作り直せる。」
「60代。夜中に、何度も起きる。」
「まるで20代のような上司…
秘密は新しいセサミンでした」
「〜代」としてやや対象を絞ったタイプだ。
たとえば、「40代の〜」とすると、40~49歳がターゲットとなる。
◆ピンポイント対象(~歳)タイプ
「44歳、元気がとまらない!」
「49歳から人生一変!」
「52歳で、世界が一気に!」
「52歳、妻を喜ばせたい!」
出典:すべてサントリーウエルネス株式会社(WEB)
※実際のクリエイティブ例は、本書にて紹介
ピンポイントタイプは、ズバリその年齢が対象なので、ターゲットは狭いが、該当者の目を強く惹きつけることができる。
これら3タイプ、「広い対象」「やや絞った対象」「ピンポイント対象」の順でコピー例を紹介したが、もう一度、最初の「広い対象」から読み返してほしい。
「広い対象」のスタイリッシュなコピーから、「ピンポイント対象」になるにつれて、コピーが泥臭くなってきていることに気づいただろうか。