ピラミッド構造の作り方

 具体的に説明します。文章を書くにあたって、事前に伝えたいメッセージをピラミッド型に並べてみます。

 ステップ1  箱をひとつ描きます
 これはピラミッドの頂上にあたるもので、書き手が伝えようとしているテーマを書き入れます。たとえば、研修会社に勤めてる人が個人向け教育事業からの撤退を考えているとしたら「個人向け事業から撤退するべきだ」と記載します。

 ステップ2  疑問を書いていきます
 上記のメッセージについて読み手がどんな疑問を持つかを考え、その疑問を書いていきます。たとえば「市場規模は?」「競合は?」「自社は?」といった具合です。

 ステップ3  答えを書いていきます
 次に、それぞれの問いに対して、答えがわかるならそれを書いていきます。わからなかったら空白にしておきます。たとえば「市場の見通しは暗い」「競合が激しく、収益率が低い」「自社の強みが生かせない」などと書いていきます。

 ステップ4  状況を明確にします
 さらに、それら一つひとつについて「これが正しいと言うために、何を言う必要があるか」を考えます。たとえば「市場の見通しは暗い」ことが正しいことであると証明するなら「市場規模が小さい」「市場の成長性が低い」「顧客の所得水準が低い」ことなどをあげれば納得が得られやすくなります。これを、新たな階層として追加していきます。

 そして、それぞれの項目について、読み手が知っていることや、客観的な事実、あるいは容易にチェックできることなど、状況について議論の余地のない部分を書いていきます。右記でいうなら「市場規模」「市場の成長率」「顧客の所得水準」などについて入手可能なデータがあれば記載します。

 右記であげた項目について、

 ステップ5  複雑化へと発展させます
 読み手を想定してQ&Aの応答をやってみます。

 ステップ6  疑問と答えを再チェックします