男女別では全体としては女性の方が男性より生存率が高い。男女の差が大きい部位のがんについては男女の値も点グラフで加えた。男女差の大きいものは肺がんや膀胱がんであり、肺がんは女性より喫煙率の高い男性で生存率が低く、膀胱がんは男性より発見が遅れがちな女性で生存率が低いのが目立っている。

診断された時の進行度によって
大きく異なる5年生存率

 がんの5年生存率は診断でがんが発見された時のがんの進行度で大きく異なる。全部位では最初に発見された臓器にがんが止まっている場合(限局)は、90.4%の生存率であるのに対して、リンパ節に転移、あるいは隣接臓器に浸潤していた場合(領域)、55.1%、遠隔臓器に転移していた場合13.6%となっている。診断時にがんの進行度が進んでいればいるほど生存率は低くなっており、早期発見がいかに重要かがうかがわれる。

◆図2 がんの各部位の進行度別5年生存率(全国、2006-08年診断)

◆表1 がんの進行度(ステージ)

 部位ごとに進行度別の5年生存率を見ると、どの部位でも進行度が初期なほど(転移が拡大していないほど)生存率が高く、やはり早期発見の効果は高いことがうかがわれる。限局と領域の差は、乳房や前立腺ではあまり違いがなく、大腸(結腸、直腸)、子宮(子宮頚部、子宮体部)ではやや差が開き、胃、肝臓、肺では限局から領域に移るとかなり生存率が低下する。遠隔の場合は、いずれも生存率が大きく低下するが、乳房や前立腺の場合は、それぞれ、約3分の1、約5割と生存率が他のがんと比べて相対的に高くなっている。