決裁者を「その気」にさせるプレゼン資料後半の極意

決裁者の心をつかむプレゼン資料は「2部構成」が鉄則。前回、資料前半では決裁者の危機感を煽ることこそ重要と説明しました。では、後半でもっとも大切なことは何でしょうか。話題のビジネス書『一発OKが出る資料 簡単につくるコツ』著者・下地寛也氏が教えます。

「必ず実現できる」
という根拠を示す

 決裁者に「解決策の提案」を承認してもらう──会議最大のヤマ場です。

 決裁者の「承認」をもらうことこそ、資料作成の目的なのです。

決裁者を「その気」にさせるプレゼン資料後半の極意『一発OKが出る資料 簡単につくるコツ』下地寛也 著 三笠書房刊 1500円+税

 決裁者は、提示されている解決策が「机上の空論」なのか「効果があり、実現できる案」なのかを見きわめようとします。そのため、単に解決策を提示するだけではなく、「効果がどの程度見込めるのか」と、「必ず実現できるという根拠」を示すことが、承認を得るためのカギと言えるのです。

 一方、一発OKが出る資料をつくれない人は、解決策を「提示」することが資料作成の目的と考えていることが多いようです。解決策さえ示せば、あとは決裁者任せ。「通るか通らないかは決裁者の気分ひとつなので、自分にはコントロールできない」というわけです。

 単に「正しい解決策」が載っている資料と、「正しく、しかも成功しそうな解決策」が載っている資料――。

 この違いは、一発でOKが出るか、出ないかを分ける「決定的な差」となります。