マイナス金利下の優れもの!機関投資家がうらやむ個人の「鉄板運用術」長期金利がマイナスとなっている今、個人はどんな投資をすべきなのか(2016年6月撮影) Photo:JIJI

長期金利でもマイナス金利
最も困っているのは銀行

 長期金利とは、一般に償還までの残存期間が10年ある国債の流通利回りのことだが、現在、わが国の長期金利は-0.3%から-0.2%程度のゾーンにあり、明確にマイナス金利だ。長期金利がマイナス圏に落ち込んでしまう現象は日本だけのものではなく、欧州にも長期金利がマイナスの国が複数ある。例えばドイツとスイスの10年国債利回りは、わが国の長期金利を下回っている。

 原因はさておくとして、「マイナスの長期金利」に対して、あちこちで「困っている人」がいる。

 最も深刻に困っているのは、おそらくは銀行だろう。

 住宅ローンなど多くの貸出金利は長期金利と連動して動くので、貸し出し業務で収益が得にくくなっている。その上、もともと貸し出しは量的に伸びにくかったので預金で集まったお金を有価証券運用に回していたが、各種の債券の利回りが低下したことで、こちらでの収益も得にくくなった。