「会社でも一人になりたい」、出社の苦痛に気付いた今こそ必要なことPhoto:PIXTA

コロナ禍を経て在宅勤務・リモートワークが増えましたが、現在出社形式に戻っている企業も少なくありません。仕事を自分のペースで行えるリモートワークから出社形式に戻ったことで、前には感じなかった仕事のしづらさや気持ちの変化を感じる人も多いのではないでしょうか。今回は「気が散って集中できない」「他人の会話が気になる」「身なりを整えていくのが面倒」などの出社あるあるや、バランスのとれたコミュニケーションのとり方などについてご紹介します。(Webディレクター兼ライター 浅野友美)

少し前まで、普通だった出社形式

 度重なる緊急事態宣言やその延長の中で政府が提唱したのが「出勤者の7割削減」です。新型コロナウイルスの感染拡大を経て普及したリモートワークを活用し、各企業が実現に向けて取り組むことが望まれていますが、実際はそううまくいかないようです。

 ペーパーレス化サービスを提供するペーパーロジックの「テレワークの実施率にまつわる比較調査」(※)によると、2021年1月の時点で「出社人数はほとんど減少していない」と回答した人が全体の18.7%を占めました。加えて、同調査では出社人数7割以上減少していると答えた人は全体の約3割にとどまっています。

※調査方法:インターネット調査、調査期間:21年01月20~21日、有効回答:現在テレワークを実施している会社員107名

 コロナ禍前までは出社することが当たり前とされており、多くの企業が今回の事態を受けて急速にリモートワークへの対応を迫られています。企業によっては体制を整えることが難しく、そもそもリモートでの就業が難しい職業もあるでしょう。こんな中、「リモートワークで問題なく働けている人」「本当は行きたくないけれど出社しなければならない人」といった二分化も見られており、以前には感じなかった不満なども浮き彫りになっているようです。