構想9年!?
外国語のダジャレ親和性

 連載開始当初から書きたい書きたいと思いながら寝かせていたテーマ、今回吐き出します。なぜ出していなかったかというと、もっとアカデミックにいろいろな外国語の構造を研究してからと意気込んでいたからですが、深遠な課題すぎて手が回らずそこまで深めるのはライフワークにしようと。この場の読者の方々ならむしろ面白いはずの、実例盛り込みのライトな論述で進めましょう。

 詰め切っていないとは言えこの考察は『ダジャレ ヌーヴォー』を刊行した2004年から考え始めたので、それでも9年間、折に触れ考えてきたテーマです。

 結論方向からざくざくっと、フランクおおざっぱに言うと、以下の国の言語は日本語と絡めてダジャりやすい。これはあくまで僕の肌身感覚なので、統計的に表せはしないのですが。

 中近東やアフリカの各国語、ロシア語、韓国語あたりが特にそう感じるので一軍。続く二軍としては、北欧圏の言語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語など。あ、世界中という感じもしてきますが(笑)、英語、中国語あたりはさほどそのように感じません。この要因を僕はこう捉えています。

 ★★「発音として凸凹しているかどうか」★★

 ゴツゴツ、ゴリゴリした感じ。また、飛んだり跳ねたりした印象。あるいは、ブチブチと切れ切れなたイメージだったり。とにかく、さらっとしていないほうが耳に残るんです。音にフックがあるとでも言いましょうか。あとで実例で解説していきますね。

 英語は流れすぎている感じなんですね。全体を通してのことですから、個々にはもちろんフックのある言葉もありますが。「いやそんなこと言っても、あなた自身、英語でたくさんダジャレ作品作ってるではないですか!」という指摘が飛んできそうなのでそれについて説明します。そもそも、日本では英語に触れる回数が多言語に比べて圧倒的に多い。