好評連載「香山リカの『こころの復興』で大切なこと」が終了し、今回からテーマも一新して再開します。取り上げるのは、社会や人の考えに蔓延している「白黒」つけたがる二者択一思考です。デジタルは「0」か「1」ですが、人が営む社会の問題は、「白黒」つけにくい問題が多いはずです。しかし、いまの日本では何事も白黒つけたがる発想が散見されるのではないでしょうか。このような現象に精神科医の香山リカさんが問題提起をします。名づけて「ほどほど」論。
香山リカの「ほどほど論」のススメ
第18回
他者と自分を比較していがみ合うのではなく小さな違いを前提として共存する姿勢を
第17回
SNSを自在に使いこなす若者がSNSに傷つき悩んでいる
第16回
「4年以内に70パーセントの確率で起こる」という問題をどう解釈するか
第15回
テレビの前で議論しても残る橋下市政への違和感
第14回
橋下市長個人にではなく〈橋下的なもの〉に感じる違和感。本当に必要なのはリダンダンシーのある社会ではないか
第13回
本に書かれた「処方箋」に頼ることで自分の知らない世界を理解する力が身につけられるか
第12回
「売れなくてもよい本」の存在を認めること。これが本当の教養ではないか
第11回
情報公開が進んだことの功罪。もう少し素朴に信頼し合える社会を築けないものか
第10回
大阪市長選挙に思う。数値化できる成果が出なければ存在価値はないのか
第9回
いまや社会は、自分のこだわりを表現することが美徳となった?
第8回
仕事に「自己実現」は必要か。働くことが楽しくない人がいてもいい
第7回
目標を数字にすると、目標が目的になってしまう。プロセスを楽しみ自己満足できればそれでいい
第6回
自分の思い通りにいかなくても「うまくいってない」とは限らない
第5回
計画したことが達成されるだけの人生をはたして「豊かな人生」と言えるだろうか
第4回
最高か最低か――。両極の間に存在する「中間の状態」に耐えられなくなった日本人
第3回
自分が選択しているつもりが無意識のうちに多数派におもねるようになっていないか
第2回
「イエスかノーか」を即座に表明しなければならない現代かつて私たちが尊重してきた多様な価値観が排除されつつある
第1回
経済も人も、常に成長を目指さなくてはいけないのか