2010.9.17
空室率0.2%から一転、供給過剰の大パニックに!1990年、オフィスビル・バブルの頂点で見えた崩壊の縁
1990年当時、都心のオフィスビルの空室率は0.2%、ほぼ満杯、需要超過、供給不足で過熱していた。しかし、株価が下落をはじめていたこの年、すでに不動産バブルがはじけ、不動産不況の到来を予想する声は高まっていた。
コラムニスト
1954年生まれ。78年早稲田大学政治経済学部卒業後、ダイヤモンド社入社。「週刊ダイヤモンド」編集長などを経て現職。著書に『複雑系の選択』『めちゃくちゃわかるよ!経済学』(ダイヤモンド社)『浦安図書館を支える人びと』(日本図書館協会)など。
2010.9.17
1990年当時、都心のオフィスビルの空室率は0.2%、ほぼ満杯、需要超過、供給不足で過熱していた。しかし、株価が下落をはじめていたこの年、すでに不動産バブルがはじけ、不動産不況の到来を予想する声は高まっていた。
2010.9.3
1990年のバブル崩壊は、「昨日までの世界」と「今日の世界」の分水嶺だった。つまり、資本主義と社会主義の並存の世界から全面的に地球を覆うグローバリザーションの世界へと変化したのである。
2010.8.20
宮澤喜一政権が誕生した1991年11月、国民はうすうすバブル崩壊を感じはじめていた。そして9か月後の1992年8月、1万4000円台に突入。危機感を強めた大蔵省は、「金融行政の当面の運営方針」を急遽発表し、対策に乗り出した。
2010.7.30
菅民主党・国民新党連立政権はこれからどうなるのだろう。1993年に始まる現代の連立政権時代では、小泉自民党・公明党連立政権以外、いずれも短命だ。今回は、55年体制以前の連立政権をひもときながら、あるべき“連立政権の姿”を探りたい。
2010.7.16
日本のバブル崩壊は、1990年の株価暴落、1991年の地価下落に始まり、1997年の北海道拓殖銀行と山一証券の破綻で頂点に達した。その2年前の1995年、住宅金融専門会社は経営が立ち行かなくなり、膨大な不良債権の処理をめぐって大混乱に陥っていた。
2010.7.2
米国の住宅バブルはいつ発生したのだろう。「週刊ダイヤモンド」をさかのぼってみると、2002年7月に掲載されたレポート「米国景気の牽引車『住宅バブル』の熱狂にひそむ不安」にたどりついた。今から8年前の記事である。
2010.6.18
米国の住宅バブル崩壊が現在の欧州金融危機の発火点だが、これはいつ起きたのだろうか。住宅価格の下落が始まったのは2006年初。年末の12月にはサブプライムローンの販売会社の倒産が始まり、2007年には倒産事例が激増している。
2010.6.4
現在にいたるユーロ危機を引き起こした直接的な原因は、もちろん09年8月に起きたリーマン・ショックにある。しかし、その1年前から欧州には危機を招く他の火種がくすぶっていたという。
2010.5.21
創刊約100年となる週刊ダイヤモンドのバックナンバーでは、日本経済の現代史が語られているといってもいい。初回となる今回は週刊ダイヤモンドを紐解きながら、「ギリシャ危機がなぜ起きたのか」、その歴史を逆引きしていく。
2010.4.14
シュンペーターの冒険旅行は、1932年にハーバード大学で終着駅に到着した。彼の理論は自説についてモデル化できていないので、その後の理論経済学への影響はほとんどない。ただ、経営学には多大な影響をもたらしている。
2010.3.31
日本での講演旅行を終えたシュンペーターは、ボンへ帰って行った。そして、ラブコールを続けたハーバード大学のオファーを受けることに心を決めつつあった。しかし、その頃ドイツはナチスの独裁寸前の状態だった。
2010.3.17
日本滞在中のシュンペーターは神戸に降り立ち、神戸商大で講演を行った。そして、日曜には京都旅行へ出かけた。京都で出迎えたのが高田保馬と柴田敬であり、2人はここぞとばかりにシュンペーターへ質問攻めをした。
2010.3.3
シュンペーターが日本を訪れたのは、世界恐慌の影響によって日本も大不況に陥り、金解禁を行なった1年後の大デフレの最中だった。シュンペーターは様々な講演を通じて、日本の沈滞を招いた原因を鋭く分析した。
2010.2.17
世界恐慌がドイツにも伝播し、史上最悪の不況に陥っていた頃、シュンペーターは再びハーバードに戻った。そしてしばらくすると、またしても繰り上げてハーバードを後にする。日本へ初めて講演旅行に出かけるためだ。
2010.2.3
ハーバード大学から半年ぶりにボンに戻ったシュンペーターは、ボン大学の講義を再開した。しかし再びハーバード大学へ旅立つ。客員教授として招いたハーバードが、彼を完全に移籍させ、ハーバードの顔にしようとしていたのだ。
2010.1.20
中山伊知郎の留学から1年後、東大農学部助手・東畑精一がシュンペーターに師事するためボン大学にやってきた。東畑は後年、シュンペーターの著作を次々に翻訳・出版したことで知られる農業経済学者である。
2010.1.6
シュンペーターの教え子に2人の日本人がいた。中山伊知郎と東畑精一である。中山はボン大学に留学する前に、東京商科大学にて福田徳三に学んでいたが、この福田はシュンペーターとまったく同じ発想の持ち主だった。
2009.12.9
1926年のシュンペーターは、ボン大学や他大学の講義で多忙を極める中、『経済発展の理論』(初版1912年)の改訂作業も始めた。しかし、そんな彼に悲劇が襲う。相次いで母と妻子を亡くしてしまったのだ。
2009.11.25
シュンペーターは、ボン大学で優秀な学生たちを指導しつつ、多くの論文を次から次へと発表した。シュンペーターは「理想的な教師」と慕われ、教え子たちの多くがのちに著名な経済学者として知られるようになった。
2009.11.11
シュンペーターのボン大学招聘は、シュトルパーの強い推薦によって動いた。2人の交流は、シュンペーターが財務相に就いていた頃からあったようだ。では、シュトルパーとはどのような人物なのだろうか。
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