
岸 博幸
第40回
最初に断わっておけば、筆者は郵政民営化の過程に深く関与し、今も関連情報が多く入る立場にある。その立場から見て、ダイヤモンド本誌の日本郵政の特集には納得がいかなかった。この場を借りて、反論したい。

第39回
15兆円規模の補正予算が衆院で採決された。財務省が、数字ありきの政治の意向と、陳腐な政策しか考えつかない各省庁との板挟みになったことは想像に難くない。“ワイズ・スペンディング”(賢明な支出)には程遠い内容だ。

第38回
某新聞に、経産省幹部のインタビューが掲載されていた。はっきり言って、その発言内容に唖然とした。もしも本心ならば、同省のコンテンツ行政は誤った道に進みかねない。

第37回
公的資金を使って一般企業に資本注入する新たな企業支援の枠組みが整備された。はっきり言って、この政策は欠陥が多い。立案した側の意図は、非効率大企業の温存と問題の先送りにあるとしか思えない。

第36回
先に発表された追加経済対策は、バラマキのオンパレードだ。だが官僚の悪しき風習の復活というよりは、天の声で予算の桁が突然増えたというのが実相だろう。筆者には、10年前の小渕政権の失敗が思い起こされる。

第35回
人気映画「X-MEN」最新作が公開前にネットに流出し、米国で大きな社会問題になっている。創造的破壊と破壊的創造は違う。金融、環境だけでなく、コンテンツの世界にも破壊を防ぐ新たなルール作りが必要だ。

第34回
楽天とTBSの経営統合を巡る攻防が、楽天の保有するTBS株売却という形で終結しました。報道では「楽天敗れる」というトーンが多かったですが、真相は少し違う気がします。もちろん、物別れに終わった原因として、TBS側に感情的な部分も多少はあったのかもしれません。しかし、それよりも統合を妨げた本質的原因は、“放送局がインターネットを活用して収益を上げるビジネスモデルはまだ確立されていない”というのが現実だったのではないでしょうか。

第33回
WBC連覇を果たした日本のプロ野球は、アニメなどのクリエイティブ産業と同じ問題を抱えている。現場の技術は世界最先端なのに、ビジネスとしてマネージする側の国際競争力は劣るということだ。

第32回
トップ辞任に発展した日テレの誤報事件は、恐らく氷山の一角だろう。右へ倣えの各社の報道姿勢を見ていると、ネット上の情報を鵜呑みにしているケースは他にも多いのではないかと疑ってしまう。

第31回
与謝野大臣が、景気悪化に悪乗りした官僚の影響力増大への布石ともなりかねない危険な発言を繰り返している。先週のテーマ「メディア再生のヒント」の補足とあわせて、筆者の考えをお伝えしたい。

第30回
マスメディアの崩壊が洋の東西を問わず進む中、海外の同業種から再生の方程式や先例を見出すことは難しい。解を求めるならば、むしろ音楽業界に目を向けるべきである。

第28回
ネット先進地の米国でも、マスメディアに関しては、広告依存の無料モデルはけっして成功していない。ジャーナリズムのモラルを維持するためにも、視聴者課金モデルへの移行を急ぐべきだ。

第28回
メディアは判で押したように、日本の不況の原因を米国発の金融危機に求めているが、それはいかがなものか。真の理由たる政策の失敗をきちんと報道しないのは、ジャーナリズムの貧困だ。

第27回
「かんぽの宿」騒動を通じて、私はインターネットに落胆した。率直に言って、日本のネットはゴミの山であり、ジャーナリズムの担い手となり得ないことはもちろん、民主主義の強化に何の貢献もしていない。

第26回
先週は、政策のモラルハザードが世界的に蔓延し、日本も例外でないことを説明したが、もしかすると日本のケースが最もレベルが低いかもしれない。その典型例が「かんぽの宿」問題での政権の対応だ。

第25回
欧米で政策のモラルハザードが横行していると思っていたら、日本でも一般企業への公的資金注入が決まった。政治介入が容易な今回のスキームは、はっきり言って、危険だ。

第24回
オバマ大統領就任の日をアメリカで過ごした筆者は、彼の地の熱狂を直接垣間見ることができた。そこで強く感じたのは、危機感と問題意識の彼我の差だった。

第23回
定額給付金やかんぽの宿を巡るドタバタを見れば、官邸がもはやリスク管理能力を失ったことは明白だ。金融危機という天災に、人災まで加わって、日本の危機は深まるばかりだ。

第22回
オバマ次期政権の商務長官指名を辞退したことで注目されたリチャードソン・ニューメキシコ州知事は、同州経済を復興させた立役者だ。彼の手法から日本の地方自治体首長が学ぶべき点は多い。

第21回
未曾有の国難に直面しながらも、政策論議は未だに消費税増税、行政改革といった小泉政権時の内容に終始している。真に必要なことは成長産業の育成であり、筆者は、それは“intangible sector”であるべきと考える。
