林 康史
最終回
マーケットにおけるトレンドをどう捉えるか、プロとアマチュアでは大きく違っている。プロは「もうそろそろトレンドは反転する」、アマチュアは「まだまだトレンドは続く」と考えがちである。

第11回
人は、自分のこととなると冷静ではいられなくなることが多い。恋愛でも金儲けでも何でもそうだ。ということは、自分のことではないと仮定して判断するようにすれば、少しは冷静になれるというものだ。

第10回
人は経済学が前提とするほどの合理性を持ち合わせていない。その対策の1つは、これらを教訓とすることだ。つまり、合理的でない人を反面教師として「できる限り合理的に考える」のである。

第9回
不確実な状況(情報)において、何らかの出来事が発生する確率を導き出すのがベイズの定理だ。私たちが「確率」と思って判断するのは、実は本当の確率ではない、ということがよくわかる。

第8回
人は合理的判断を超えて、直感で判断することがある。行動経済学でいう「心の会計簿」は、陥りやすい罠の1つではあるが、必ずしも現実では矯正すべき「心理バイアス」ではない場合もあるのである。

第7回
人は合理的に考えているつもりでも、日常的な判断を直感に頼っていることが多い。そこで、合理的判断力を試すクイズを3問出題。あなたは直感の罠に陥らずに、正解することができるのか――。

第6回
投資家は、よいニュースにも悪いニュースにも過剰反応する嫌いがある。人気銘柄はさらに高く評価されがちで、評判の悪い銘柄はさらに低く評価される。そのため、情報が多いと過剰反応する機会が多くなる。

第5回
人は必ずしも利用可能な情報すべてを用いて何かを判断するとは限らず、さまざまな心理的な歪みを抱えたまま判断する事が多い。いかに人が日常生活において統計的な発想が苦手かがわかる。

第4回
同調と並んで、多くの人がマーケットに翻弄されて傷を広げる心理バイアスで大事だと思われるのが、認知的不協和の理論。ごく簡単にいえば「嫌なことは聞きたくない」ということである。

第3回
なぜ人は群れ集うと、群集心理に陥るのだろうか。いや、別に群衆というほどの人数でなくても、人は他人の影響を受けているのである。認知科学では、「同調」と呼ばれている。

第2回
群集心理は、相場を動かしはするが、正しいとは限らない。むしろ、相場の大きな転換点では、たいてい間違っている。ただし「他人と違えばそれでよい」わけではないのが難しい。

第1回
人は、損か儲けかに大いにこだわるものだ。損が大嫌いだからである。当たり前といえば当たり前なのではあるが、そのこだわりは異常といえるほどである。
