加藤順子
第7回
大川小を大津波が襲う直前、「山さ逃げよう」と訴えた児童の証言をめぐり矛盾が噴出した。昨年6月の説明会ではその証言が紹介されたにも関わらず、現在、市教委は証言を無き物にしているのだ。今回は真実を明らかにするため調査メモを廃棄した当事者に話を聞いた。

第3回
東日本大震災の大津波によって、児童・教職員84人という、あまりにも大きな犠牲が出た石巻市立大川小学校。今回は、震災直後の校長のひと言をきっかけに疑問を抱き、遺族が指摘しはじめた調査記録の主な不審点を紹介する。

第2回
宮城県石巻市大川小学校の児童遺族と同市教育委員会の溝が埋まらない。大津波で、全校児童74が犠牲となった例を見ない事故。その原因や責任が今もはっきりしないなか、市は2000万円の「第三者委員会」設置を予算計上し、これが遺族のさらなる不安を煽っている。

第12回
東日本大震災の死者・行方不明者3280人にものぼる石巻市は、同じ市内でも復旧・復興の進み方の差があまりにも大きい。その背景にあるのが7年前の1市6町の市町村合併だ。大震災によって表面化した市町村合併による弊害を市民と職員の話から探った。

第6回
東日本大震災から1年経った被災地は、衣食住が足りて表面的には落ち着いている印象だ。しかし、がれきが延々と連なっている光景はあの日から大きな変化はない。これは、国の復興予算編成の遅れが玉突きのように被災地の復興を遅らせ、そのひずみが表れているからだ。

第317回
かねてから犬は揺れが起こる前から異変に気づいて吠えて騒ぐほど、地震には敏感だと言われていた。今回、東日本大震災が発生し、津波が襲来したときも実は我々人間に警告をし、命の恩人ならぬ“命のワンちゃん”になってくれていた犬がいる。

第299回
3月11日の震災の影響で無医地区となった石巻市の雄勝町に、東京から医療支援に通う女性医師が開設した診療所がある。診療日は日曜と月曜のみ。同町で唯一の医療施設として住民に頼りにされているが、この医師はあくまで週2日の診療にこだわる。

第288回
地震から3ヵ月が経ち、被災者の長引く避難生活の問題が大きくなりつつある。そんな方々に貴重な情報を伝え続けているのが「ラジオ石巻」だ。防災メディアとして頑張り続ける同社だが、その一方で経営環境は厳しさを増している。

第177回
東日本大震災は、有数の穀倉地帯を抱える東北地方の蔵元に、大きな被害を残した。全国の日本酒ファンの支えを借りて再び立ち上がる被災酒のなかで、宮城県大崎市に美人4姉妹長女の若夫婦が造る「宮寒梅」があると聞いて、その蔵元を訪れた。

第273回
女川町、雄勝町、北上町。石巻の市街地を外れると、震災後ひと月以上がたった今も被災直後から時が止まったかのような景色が広がっている。津波によって壊滅した集落には人の気配はほとんどないが、静けさのなかにたたずむ人々に出会った。

第266回
宮城県石巻市牡鹿半島。3月11日に起きた巨大地震の震源域に近いこの土地に、大津波を免れながらも、ライフラインの断絶で「陸の孤島」と化してしまった特別養護老人ホームがある。震災後の今、高齢者や職員はどのように過ごしているのだろうか。
