市川文子
最終回
スケールアウト型イノベーションが日本の地域を救う
アイスランド再生ののカギは、市民や地域が主体となってボトムアップ型で問題や解決策を集約するにとどまらず、みずから国内外のネットワークを駆使して彼らに学び、具体策を実行に移す「スケールアウト型イノベーション」にあった。日本の被災地、気仙沼などの復興策にはその萌芽も見られる。

第7回
漁業にみる既存システムの限界打開するのはボトムアップ型イノベーション
魚を獲ってから消費者に届くまで多くの人を介在し、無駄の多い現在の市場間取引システム。これを改善する突破口は意外にも、日本人の“生食”信仰にあった。加工品の美味しさを見直し、消費者と生産者の固定概念を少しずつ改めることが、地域の問題の具体的で多様な解決策につながりそうだ。

第6回
日本の課題と取り組み震災でより鮮明になった漁業復興の難しさ
日本とアイスランド。いずれも海に囲まれた島国だけに、漁業が盛んだ。しかし、その実態は大きく異なっている。水産物自給率を見ると、アイスランドの256%に対して日本のそれは62%と、遠く及ばない。その差はどこから来るのだろうか

第5回
アイスランド再生への知恵(4)協業から生まれた地元の新しい価値
前回まで、アイスランドの実践的教育の現場や起業家精神、そして市民自ら改革を進める政治システムや憲法の改革について紹介した。今回は、アイスランドという土地がもつ価値の再生に焦点を充てる。その具体的な取り組みに交えて、少しだけアイスランドの「美味しい」環境も紹介してみたい。

第4回
アイスランド再生への知恵(3)起業を育むアイデアとチャレンジ精神
アイスランドでは、ニッチな市場に特化しグローバルに展開している企業が、実は数多くうまれている。前回「問題を発見する」ことを重視する教育について触れたが、起業の活発さにつながり、また起業家たちの前向きな姿勢こそが、金融危機から再生しようとするアイスランド原動力になっている。

第3回
アイスランド再生への知恵(2)小学生のうちから力を入れる実践教育とは?
アイスランドでは初等教育を中心に、子供たちが日常生活から問題を発見し解決する創造性を養うための授業が行われている。その授業の狙いや実施されている内容、そうした教育が行われることになった背景を踏まえ、東日本大震災を経て変化を必要としている日本への示唆を探った。

第2回
アイスランド再生への知恵(1) 困窮するシングルマザーが市民運動を起こした訳
経済危機の影響を受け、生活が立ちゆかなくなったアスタさん。フェイスブックを通して世界の人々と情報を共有する彼女は、アイスランドを出ても同様の課題にぶつかる、と悟った。そして、彼女をはじめ市民は力を結集して政府に訴え、新たな社会・経済システムを構築しようとしている。

第1回
いまアイスランドに学ぶべき理由は何か?
世界金融危機から3年――アイスランドの人々は、実質的な財政破綻で社会の「断絶」を経験した。彼らはいま何を思い、未来といかに対峙しているのか。現地へ飛び、シングルマザーから起業家まで、様々な人々と出会い対話した中には、震災という「断絶」に立ち向かう日本への示唆が含まれていた。
