吉村克己
第10回
南部鉄器と言えば、約400年の歴史を持つ岩手県の伝統工芸だ。日本の家庭で見かけなくなったが、実は今、海外で大人気。世界的ブームの火付け役は、パリだった。欧州で南部鉄器の代名詞となった「イワチュー」は、いかにして販路を開拓したか。

第9回
フランスが誇るワインに負けない日本酒の魅力を、世界に発信しようと頑張る中小企業がある。人口3600人程度の群馬県川場村から、日本酒の文化そのものを世界に発信する永井酒造だ。その実力は、すでに欧米の一流レストランに認められている。

第8回
ヨコハマメーカーズヴィレッジ(YMV)は、横浜市にある金属加工の中小企業10社とデザイン会社1社によるグループだ。もともと地元の若手経営者たちが、脱「下請け体質」を目指して結束した。今、彼らが世界から注目を浴び始めている。

第7回
富山県高岡市は400年の歴史を持つ銅器の町。そこで腕を磨いた職人が独立し、海外のハイセンスな展示会で外国人を魅了する製品を生み出した。錫100%の鋳物でつくった自在に曲がる器「KAGO(カゴ)」である。いったいどこがクールなのか。

第6回
メトロールは世界唯一の製品をいくつも持つ企業だ。国内に加え世界68ヵ国、のべ3000社以上と取引している。目玉商品の「精密位置決めスイッチ」は今や世界の工場を支えている。立川生まれの中小企業が手がける製品とは、どれほどスゴイのか。

第5回
航空機内の手荷物入れに付いている鏡をご存知だろう。実はこれ、世界中の航空機に採用されている日本の隠れたメガヒット商品なのだ。製造・販売するのは川口市の中小企業。「気くばりミラー」と呼ばれるこの鏡は、いったい何がスゴイのか。

第4回
ベトナムの工業団地に、ユニークなカレンダーを製造・販売する大成美術印刷所という中小企業が進出している。ベトナム南部において、印刷業として法人登録された初の日系企業だ。取引先の移転を機に現地進出を決めたという社長は、独特の勝負勘を持つ。

第3回
レバノンで珠算教室を運営するジニアスマップ社に協力しているのが、そろばんや関連グッズを企画製造販売しているダイイチという日本企業だ。そろばんとグローバルとはイメージがつながりにくいが、同社がそろばんを海外展開するきっかけは何だったのだろうか。

第2回
東京都世田谷区で造園業を営む小杉造園は、従業員80名ながら、海外で10ヵ所の日本庭園を造り、日本庭園を愛する世界中の人々に知られている。あのキューバのカストロ前議長の自宅庭園を手がけたこともあるという。その国際人脈はいかにして培われたのか。

第1回
福岡県大牟田市にある従業員17名の小さなこんにゃくメーカー、石橋屋4代目社長の石橋渉は、世界中に本気でこんにゃく文化を広めようとしている。実はこの石橋屋、機械生産を捨て「手づくり」で世界進出に成功した稀有な企業だ。成功の秘密は何だったのか。
