臼井真粧美
#16
理工系私立大学群「東京4理工(四工大)」の芝浦工業大学、東京都市大学、東京電機大学、工学院大学は、「コスパ最強」と評される。ただそのポジションは安泰ではない。有名企業への就職でお得な大学をランキングするとともに、四工大の行方を偏差値比較などから分析する。

#15
受験生の親世代にとって、難関国立大学の滑り止め先は「早慶」(早稲田大学、慶應義塾大学)レベルが当たり前だった。しかし、そんな認識は過去のもの。併願先として今、「早慶は余裕」と口にできるほどの国公立大学はわずかだ。国公立大をレベル分けし、各レベルが併願合格を狙える私立大学を示した「国公立大の併願先ピラミッド」を大公開する。併せて、準難関・地域拠点の国公立大10大学について、43年間の偏差値の推移早見表を掲載する。

#14
全国の私立大学のうち6割が定員割れしており、とりわけ厳しいのが地方の大学だ。苦しいながらも最後に生き残って勝ち組となり得る地方私立大はどこなのか。地方私立大の勝ち組に迫るとともに、北海道、東北、中部、中国、四国、九州の私立26大学について43年間の偏差値の推移早見表を掲載する。

#13
2025年度入試から大学入学共通テストの難化が進む一方、首都圏の私立大学で基礎学力テストだけの「年内学力入試」が始まる。これらによって地方国公立大学は受験生集めが一層厳しくなり、難関国公立大との格差がさらに広がる。受験生にとっては、合格するチャンスが増えるということだ。この格差の実態に迫り、併せて、全国56国公立大について43年間の偏差値の推移早見表を掲載する。

#12
関西学院大学の志願者数が激増している。2020年度入試に3万3209人だったものが、24年度は5万2624人。4年間で2万人近く増えた。こんなにも人気を集めている理由は「入りやすいから」。ただ、この入りやすさは「売り出しセール」のようなもので、まもなく終了するはずだ。関西学院大の入試における今後のシナリオに迫るとともに、関西の難関私立大学群「関関同立」(関西大学、関西学院大、同志社大学、立命館大学)の両方に受かったダブル合格者の進学先を明らかにする。

#11
青山学院大学は「キリスト教系でおしゃれ」という“キャラかぶり”の立教大学よりも受験生に進学先として選ばれている。両大学に合格したダブル(W)合格者の進学率で2021年度に立教大に勝って以降、首都圏の難関私立大学群「MARCH」(明治大学、青山学院大、立教大、中央大学、法政大学)で明治大に次ぐ2番手となった。しかし、このポジションに黄信号がともっている。MARCHにおけるW合格者の進学率を分析するとともに、青山学院大の入試の異変に迫る。

#10
日本大学は2024年度入試で志願者数が前年比2万人以上激減した。受験生からの人気の暴落は、二つの大学に合格したダブル(W)合格者の進学先にも表れた。首都圏の中堅私立大学群「日東駒専」(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)の中から二つの大学に合格したダブル(W)合格者の進学先として、2番手から陥落したのだ。日東駒専、さらに関西の中堅私立大学群「産近甲龍」(京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学)について、W合格者の進学率を明らかにする。

#9
同じ大学の「経済学部」「経営・商学部」を併願で受験し、二つに合格したらどちらを選ぶのか。最難関私立2大学の「早慶」と首都圏の難関私立大学群「MARCH」では、進学先の選択が“真逆”になっている。早慶・MARCH各大学進学者の学部選びの実態について、学内併願W合格者の進学率データから明らかにする。

#8
関西大など20校以上が新設「情報系学部」は人気なのに入りやすい!ラッシュの裏にある「バブルの危うさ」に懸念も
大学受験で情報系学部が人気だ。しかし、各大学そろって大盛況とはならない。志願者数だけでなく、情報系学部の定員も増えているからだ。しかも大量にだ。情報系ブームの裏側に迫る。

#7
最難関私立大学群「早慶上理」の中から二つの大学に合格したダブル(W)合格者はどちらに進学するか。進学先を4大学で比較すると、慶應義塾大学は他の3大学に全勝している。しかし2025年度入試は、慶應義塾大の常勝を早稲田大学がひっくり返す可能性が高い。早稲田全勝を予感させる根拠をW合格者データ分析とともに明らかにする。

#6
東洋大学が年内に学力試験で選抜する方式を2025年度入試からスタートする。ここで合格した者は年明けの一般選抜で東洋大以下の大学は受験しない可能性が高い。少し格上の大学を受験するつもりだった受験生も、早々に切り上げるかもしれない。まず東洋大を筆頭とした首都圏中堅私立大学群「日東駒専」の日本大学、駒澤大学、専修大学は、来年以降に年内学力試験への参戦を避けられないはずだ。さらに格上となる首都圏の難関私立大学群「MARCH」からの参戦もあるのか。ついに首都圏でも始まった年内学力試験の動向を追い、併せて、首都圏45大学について43年間の偏差値の推移早見表を掲載する。

#5
学習院女子大学は2026年4月に学習院大学と統合する。この計画が発表された直後の24年度入試で、学習院女子大の志願者数が激増した。「学習院女子大に入学して、学習院大を卒業する」ルートが人気を集めたのだ。25年度入試はこのルートを狙うラストチャンスである。このラストチャンスの難度を分析。併せて、私立女子大26大学について43年間の偏差値の推移早見表を掲載する。

#4
「日東駒専の兄と同じ学力の弟が、今受験するならMARCH」大学受験に表れる“5歳差の明暗”
親世代が受験生だった30年前は受験人口がピークを迎えた頃で、熾烈な受験戦争が繰り広げられた。それに比べて今は少子化で、私立大学の過半が定員割れ。競争のレベルがまるで異なる。もっとも、ギャップが生まれるのは、親世代と子世代の間だけではない。同じ子世代でもきょうだいで入りやすさに差が生まれている。首都圏の私立大学、関西の私立大学、国立大学について、偏差値帯別の合格率の推移から、難関大学ですら、この5年間でより入りやすくなっていることが分かる。

#3
東京工業大学と東京医科歯科大学が統合した「東京科学大学」が10月1日に設立された。世界最高水準の科学大学を目指す同校の誕生は、国内トップ大学の序列に影響する。割を食うのはどこなのか。大学の世界ランキングを研究分野別まで詳細に分析し、東京科学大の脅威にさらされる大学を明らかにした。

国公立大学が推薦入試に力を入れるようになった。この流れを受けて、推薦入試が行われる「年内入試」の合格者数で関西の高校がしのぎを削っている。「年内入試に強い関西の高校リスト」を作成した。

#2
「2025年度入試では、早稲田の社会科学部に20年に1度の好機が到来する」と受験対策のプロは言う。なぜ好機なのか。誰にとって好機なのか。その解に迫る。また、難関私立大学群である「早慶上理ICU」「GMARCH」について、1982年以降43年間の偏差値の推移をまとめた。

高校で必須科目になった「探究学習」は、大学受験の推薦入試と相性がいい。推薦入試が行われる「年内入試」に強い学校という視点を持てば、幅広い中高受験先選びができる。

#1
国内最高峰の大学群である「旧七帝大」。トップ・オブ・トップのエリート以外は受験しても到底受からない、ましてや偏差値50台では受けるだけ無駄という先入観のまま、今の受験生が旧帝大受験を諦めるのは実にもったいない。ベールに包まれたあるデータが、先入観をものの見事に覆しているからだ。あるデータとは、入試結果に基づく「本当の合格率」。これを大公開するとともに、難関国立10大学について、ベネッセコーポレーションの協力で1982年以降43年間の偏差値の推移をまとめた。

予告
大学の二極化が決定的に!「新課程入試&年内学力入試」驚異の全貌…大学側は存亡の危機、受験生にはチャンス
2025年度入試は「大学の二極化に最も拍車を掛けた年」と、後々振り返ることになるだろう。年明けの大学入学共通テストは高校の学習指導要領改訂に初めて対応する「新課程入試」となり、試験の科目や出題の範囲が変わる。複雑化する共通テストを受験生が敬遠したくなるこのタイミングで、まさかの都内有名大学が「年内学力入試」をスタート。単純に基礎学力を測るこの方式、他大学も一斉に追随すること必至だ。受験勉強の成果を試される一般選抜で真剣勝負するのはエリートたちの世界となり、受験学力から選抜できる大学はほんの一握りに絞り込まれていく。エリート以外は推薦を主体とした年内入試へと流れ、一般選抜による入学者が数人もしくはゼロになる大学が大量発生していく。この二極化で格差をつけられる大学側は存亡の危機に立たされる一方、受験生側にとってはチャンス。意外な大学や学部が入りやすくなり、自らの意思とやり方次第でこの状況を味方にできる。

#15
歯医者嫌いの日本人に「国民皆歯科健診」を導入する意味はあるのか?今でも受診率は絶望的
20歳と30歳に対する歯周病検診が2024年4月から始まったが、すでに実施されている40~70歳の受診率はわずか5%。現状の歯科健診では足りないからと「国民皆歯科健診」の整備が検討されているものの、導入されたところで意味はあるのか。
