伊藤公健
今回は、黎明期から発展期に差し掛かろうとしている日本のサーチファンド市場について、今後の発展に向けた展望と課題を解説したい。

今回は、当社のサーチャーとしてサーチ活動を経てM&Aを実行し、現在、K(美容室チェーン、神奈川・横浜市)の経営に携わる三輪勇太郎氏の投資事例を解説する。

第4回では、当社が支援するサーチャーである大富涼氏による、アレスカンパニー(卸売業、千葉・松戸市)への投資事例を紹介する。

今回は、サーチファンドの一連のプロセスにおけるサーチャーの具体的な活動について、日本の特殊性を踏まえながら解説する。

日本におけるサーチファンドの誕生は、2014年とされる。米国でサーチファンドの概念が誕生したのは1984年とされ、30年遅れで日本に上陸したことになる。遅れた背景には、日本におけるプライベート・エクイティー(PE)投資ビジネスの広がりのタイミングがある。

2014年に日本に「サーチファンド」が上陸して10年が経過した。20年前後にはサーチファンド投資家も増え始め、日本のサーチファンド市場は黎明期から発展期に差し掛かろうとしている。
