中国ECの売れ筋商品として、「アパレル」「日用雑貨」「携帯電話」「書籍・DVD」等と並んで、市場を牽引しているのが「化粧品」カテゴリーと言われる。

 この化粧品カテゴリー、タオバオの2010年4~6月期の売上実績に拠ると、約39億元(約500億円)の取引実績がある。実績データを詳しく見ると、購入者の75%は女性で、平均単価は210元、購入商品の75%はスキンケア関連が占めている。

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 年齢分布では、全体の40%を25歳~29歳、次いで20%を30歳~34歳が占める。一般的に若年層・低購買単価と言われる中国ECユーザーと比較して、化粧品の購買層は購買単価も年齢分布も少し高い傾向がある。

 一方、化粧品を扱う店舗は、海外ブランドの新規参入も増加傾向で、並行輸入品、偽物商品を扱う店舗も多いので、玉石混交で競争の激しいカテゴリーと言える。

 このような化粧品カテゴリーの中で、タオバオのCtoCショップとして、第3位の売上規模を誇るのが、「心藍T透」だ。経営者は26歳の夫婦。2人は大学在学中からタオバオでの店舗運営を始め、2006年に大学を卒業、2009年に結婚。二人三脚で店舗を運営してきた。

 今回は、月商1500万元(約1.8億円)、取り扱いアイテム数6000件、スタッフ100名を率いるタオバオ上でも有名なEC事業者「心藍T透」を訪問し、経営者夫妻の朱氏と沈氏に、これまでの経緯や運営状況、展望などについて聞いた。