睡眠時間削減のルール
では、就寝時間は変えずに夜0時に寝て、睡眠時間を削って朝5時に起きるのはどうか。このほうが、夜の時間も朝の時間も余裕をもって過ごせる。
この場合、2時間の睡眠時間を削ることになるが、このような急な睡眠時間の削減にも体はすぐに対応できない。睡眠時間を削るにも守るべきルールがある。
ルールといっても決して難しいことではない。大切なことは、たったひとつ。時間を削るペースを守ることだ。
睡眠時間の削減は、「15分/週」のペースで、1ヵ月に1時間が限度だ。人間の体は、急な変化に対処できない。徐々にその睡眠時間に体を慣らしていく必要がある。
たとえば、いつもの起床時間が朝7時なら、最初の1週間は毎日6時45分に起きる。さらに翌週は、毎日6時30分に起きる……。このようにして、週15分単位で短い睡眠時間に徐々に体を慣らしていく。無理なく、体を慣らしていくには、これくらいのペースで進めるのが限界なのだ。
このペースで進めれば、あなたの平均睡眠時間が7時間なら、2ヵ月で朝5時起きのショートスリーパーになれる。朝と夜の両方を有意義に余裕が使えるようになることを考えれば、2ヵ月の投資は、決して長くはない。
無理なく睡眠時間を削減できているどうかを確認したい場合は、日中の眠気を観察してみよう。睡眠時間が十分に足りている場合も、午後2~4時には眠気の波が来る。これは体内時計にもとづいた自然な現象だ。
しかし、日中、このほかの時間帯に眠気が来るようなら、それは睡眠不足のサイン。体がまだ睡眠時間の削減に対応していないのだ。
睡眠時間削減のペースをゆるめるなど、焦らずにゆっくりと体を慣らしていこう。
そのほかにも、拙著『朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」』では、より具体的に、早起きと睡眠時間を削るコツを紹介している。また、ただ単に睡眠時間を削るだけでなく、短い睡眠時間でも超熟睡できる「睡眠の質」の高め方についても、多くの具体策を紹介した。
今年こそ早起きを実現したい人は、ぜひ本書も参考にしていただけると嬉しい。