「表現のレベル」をアップさせる3原則
言葉は、毎日使っているから、誰でもほとんど意識しないで話している。
特に母国語は、子どもの頃から馴染んでいるため、きわめて自明のこととして、その使い方についてはあまり考えずに過ごしている。
だが、一度でも人前で話したり、プレゼンテーションの場を与えられたりすると、
〈言葉をもっと自由に、豊かに使いこなせたらいい〉
と思わずにいられないだろう。そこで重要なのが「プレゼンテーションの3原則」だ。
プレゼンテーションの3原則とは何だろうか。それは、すなわち、
(1)わかりやすく
(2)簡潔に
(3)印象深く
の3つである。
しかし、これらは、それ自体、決して目新しいものではない。
とはいえ、それぞれの原則を実践して身につけているかとなると、自信を持ってYESと答えられる人は少ないだろう。
表現のレベルを現状から一段上げて、プレゼンテーションの内容を言葉で表現するときに、よりわかりやすく、簡潔に、印象深く表現できるために、「プレゼンテーションの三原則」について解説を加えていこう。
「三原則」はお互いに関連し合っている。「わかりやすく」話すといっても、ダラダラと話を長引かせることではない。
核心を一言で表現したほうがわかりやすく、かつ「簡潔に」の原則も満たしているのである。
3原則のなかでも「わかりやすく」表現するというのは、プレゼンターの使命でもある。提案内容を説明するのに、「わかりやすく」ないと、理解してもらえず、説得も不可能になるからだ。
よくわかる話を聞くと、誰でも嬉しくなる。気づかなかったことに気づかされたり、目からウロコが落ちる思いをしたりすると、話してくれた人に感謝したい気持ちにもなる。
今回は、以下でわかりやすく表現するためのポイントを紹介していこう。