昔は「重要なことは電話で」
今はメールで記録を残すのが基本

 ビジネスパーソンの仕事ルールに大きな影響を与えたのは、やはり携帯電話やメールの普及だ。それらが登場する前と比べて、こんなルール変化に苦しむ人たちがいた。

「営業マンをずっとやっているが、昔は外回り中に誰かから連絡が来ることはなかった。基本は、社内に戻ってからいろいろな報告を受けたし、緊急事態が起きても、連絡が取れなければどうにもならなかった。今はどんな遠方にいても、いつでも連絡が取れる。逆に、緊急連絡の電話に出なければ大問題で怒られる。気が休まることはなくなった(笑)」(50歳男性/メーカー営業)

「上司に電話する際、『固定電話と携帯電話の使い分け』という難しいスキルが求められるようになった。携帯電話の方がすぐに連絡は取れるが、急ぎではない案件で携帯電話に連絡したら『そんなことでケータイに電話しないで』と言われる。逆に、急ぎなのに会社の電話を使って捕まらなかったりすると『ケータイに電話して』と言われる。その判断基準は上司によって違うので、さじ加減が難しい」(45歳女性/営業事務)

「メールでのやりとりが普及する前は、重要な連絡は『電話で口頭確認』が一般的だった。今は『重要なことや日時の確認については、メールで行う』のが基本に。でも、昔のクセでつい電話で伝えてしまう」(49歳男性/出版)

 携帯電話によって、いつでもどこでも連絡が取れるようになったのは、嬉しい半面、つらい部分もあるだろう。いわゆる仕事の“オンオフ”は、境界線が曖昧になったはずだ。固定電話しかなかった時代は、きっと今よりも退社後の社員に連絡を取ることはためらわれたのだから。

 そして、携帯電話やメールの普及により、コミュニケーションルールが少しずつ変わったところが面白い。特に3つ目の「重要事項をメールで」というのはその通りで、「今は、取り急ぎ電話でスケジュールが空いているか確認をしてから、改めて確認用のメールを入れる」(36歳男性/人材サービス)という人も多い。昔のように“言った言わない”で揉めるケースは減っただろう。

 また、コミュニケーションのツールが多様化したために、そのどれを選択するか、どう使うかで苦労しているビジネスパーソンもいるようだ。上記コメントからは、そんなことがわかる。