「うまくいく人」「いかない人」の差は、
プライマリー・クエスチョンの違いにある
私たちが無意識の中で自分自身に対して最初に投げかける質問を、コーチングの世界では「プライマリー・クエスチョン」と呼びます(プライマリーは英語で「第一の」「主要な」という意味)。
物事が「うまくいく人」と「うまくいかない人」の差は、このプライマリー・クエスチョンの違いにあると言えます。
たとえば、先ほどの例にあったような難しい仕事を命じられたとき、最初に、A「自分にできるかな?」と問いかける人と、B「どうすれば自分にできるだろう?」と問いかける人がいます。
この場合、Aのような質問が最初に出てくる人は、いつも「できない言い訳」を探す傾向があります。
それに対して、Bのような質問が習慣になっている人は、つねに問題解決の手段を探し続けます。
どちらの人が仕事で成功しやすいかは、言うまでもありませんね。
大きな困難に直面したとき、「どうして自分にばかり、こんなことが起こってしまうのだろう?」と自分に問いかける人と、「どうすれば、この困難を克服できるだろう?」と問いかける人。
前者が運の悪さを嘆いたり、他人や環境のせいにして怒っている間に、後者は、その課題をとっとと乗り越えて、次のステージへと進んでいきます。
このような思考パターンと行動パターンが毎日、繰り返されると考えてみてください。
AとBの両者を比べたら、その成長スピードや目標達成の度合いには、大きな差が生じることは、誰が見ても明らかでしょう。
一般社団法人コーチングカレッジ 代表理事
1971年生まれ。立教大学卒業後、「文化の異なる人々の架け橋になりたい」と伊藤忠商事に入社。10年間、不動産事業、貿易事業、海外植林事業、コンビニエンスストア事業に関わる。2004年、伊藤忠商事を退職しイベント企画運営会社を設立。心理学とビジネスに関するセミナーを年間200回以上主催。石原明氏、棚田克彦氏、マイケル・ボルダック氏などの講座をプロモートする。無名講師をプロデュースして、短期間でトップ講演家・トップコーチ・30万部ベストセラー作家・年収9000万円にするなどの手腕には定評がある。
スピードチェンジ・ジャパン株式会社にて800人の認定コーチを輩出し、一般社団法人コーチングカレッジにて600人の卒業生を育成。セルフプロモートにより自身も人気コーチとなり一時は申込が9ヵ月待ちに。
分かりやすいセミナーと親しみやすい人柄で、経営者から会社員、主婦、学生まで幅広く人気がある。2015年9月に悪性リンパ腫を宣告されたが、約半年間抗ガン剤治療に専念し、2016年春に寛解。ガンを「ギフトだった」と言い、さらなる幸せと発展に生かしたコーチング技術は、逆境にある人たちを励ましている。
訳書に『目標達成する技術』『人を動かす技術』等(累計30万部)がある。
※次回は、1月30日(月)に掲載します。