介護休業は取得するタイミングが大事

介護休業の取得率がまだ低いのは、取るタイミングがむずかしい点も原因の1つです。看取りのために取っておきたいと考える人が多いからです。

しかし、仕事と両立させるためには、介護の体制を整えるために休むという決断も必要です。

脳出血や脳梗塞で倒れると、身体マヒなどの障害が残ることが少なくありません。

私の母もそうでした。

退院したとはいえ、トイレ、食事、お風呂すべてに介助が必要で、ほぼ寝たきり。
本人の状態が入院前とはまったく違っていますから、落ち着くまでにある程度は時間がかかるだろうと判断し、3ヵ月まとめてとりました。

前半は完全休業2ヵ月、後半は時短勤務1ヵ月というスタイルです。
また、認知症の祖母の時には、次のように3回に分けて休みました。

・1回目 … 骨折で約3週間
・2回目 … 認知症になり、夜中に騒ぎ出すことが多くなったときに約1ヵ月
・3回目 … 認知症が進んで階段から落ち、骨盤を骨折したので約1ヵ月

骨折の場合は回復の見込みがあるので短めでもいいと判断しましたが、認知症の場
合は症状に波があることが多いのです。

どのタイミングがいいかは、ケアマネジャー(以下ケアマネ)や医師と相談しながらですが、夜間対応が増えると寝不足になり、疲労がたまるものです。

自分が疲れすぎないためにも、大きなトラブルや変化があったときは、迷わず介護休業を一定期間、取ってください。

要介護者の容態が安定するまで、先の見通しはなかなか立たないものですが、一般的には、次のような期間が1つのめやすと言われています。

・要介護認定がおりてからケアプランが決まるまでに⇒1ヵ月
・介護サービスがスタートして落ち着くまでに⇒3ヵ月
・介護する人とされる人の両者が慣れるまでに⇒6ヵ月