人気のプロコーチ堀江信宏氏の初の著者『人生の悩みが消える自問力』(ダイヤモンド社)では、自分に「5つの質問」を投げかけ、自問自答を繰り返すことで、問題が解決したり、悩みが消えることを説いています。今回は最新刊『女性リーダー4.0 新時代のキャリア術』の著者、昭和女子大学総長・理事長の坂東眞理子さんと堀江さんの対談の2回目です。部下を伸ばすリーダーの心得と自問自答とは……。


坂東 「男性と違った感覚とか、違ったやり方を職場に持ち込むというのが、女性が進出する大きな意味じゃないかと思うんです。ただ、問題はそうなったときに、まわりの男性陣から、『そんなのは、お前たちのひとりよがりだろう』とか『もっと効率よくやって、結果を出さなきゃダメだろう』とか、そういう男性的な論理に基づく反論にどう応えていくかというのも必要なんですよね」

堀江 「それは、本に書かれていた、『仕事の信頼性を高めること』とか、『数字でものを考えましょう』とか、そういった能力も持ったほうがいいということですよね?」

坂東 「そうですね。男性たちを説得するうえでは、それらも使いこなさなければならないとは思います。でも、あまり、それにとっぷり入り込んでいくと、女性リーダーの本来の目的や役割を見失ってしまうんじゃないかなと思います」

堀江 「ある意味、そういった論理思考って、あとから学ぶこともできると思うんです。女性の共感力に論理思考を加味したら、両輪が備わったすごくバランスのとれたいいリーダーになると思います。逆に難しいのは、論理思考優先の女性リーダーに、あとから気配りなどの感覚を植え付けることではないでしょうか」

坂東 「基本は相手を馬鹿にしない。男性も女性もお互いを尊重するというのが大事だと思いますね。なるほど、こういうやり方もあるのかと。そういう考え方もあるんだと認める」

堀江 「そうですね」