通常の交友関係の延長では、そうした場はできにくいものです。今までただ飲んでバカ話をしていた仲間にいきなり自分が読んだ小難しい本の話をしても、ドン引きされておしまいです。大学院で本格的に学ぶことももちろん大変に有益です。これは後で説明しますが、いきなり大学院に行くというのはあまりいい選択ではありません。まずは学び始め、それを習慣化する。そのために、勉強会や個人指導ゼミなどは有益な方法だと思います。

 例えばMCCの場合、10時~17時を計8回で1クールです。私のゼミの場合は1回2時間で24回(週1回)を基本としています。金額ですが、だいたい1時間当たり1万円弱と思ってください。

 毎日、お酒を呑むことを考えれば決して高くはないと思いますが、いかがでしょうか。習慣がつけば後は自分だけで学び続けられますから、一流になるための取っ掛かりとしては、悪くない選択だと思います。

基礎を磨く効果的な読書法――
乱読、熟読、積読のススメ

 基礎を磨くために効果的な方法であるのが「読書」です。どれだけの本を読むか(量)、どんな本を読むか(質)と同時に、本の読み方(読書法)でも大きな差がつくものです。書籍は今の時代にあっても「知の宝庫」であることは間違いありません。

 近年、本の売れ行きはどんどん落ちています。「図書館で十分だから」という理由で、本を買わないという人も少なくありません。「買って読まないともったいない。だから読み切れないかもしれない本は買わない」という人も少なくありません。一見この考え方は合理的なようですが、実は大きなチャンスを逃していると思います。

 私は熟読だけでなく、乱読や積読(つんどく)も立派な読書法だと思っているのです。

 まずどんな本でも私は乱読から始めます。野田流乱読法です。パラパラめくって、はじめにや目次、特に前半で気になるワードに目を止めて、興味が深まったら熟読します。言い方を変えると、パラパラめくっても目が止まらなかったら、真面目には読みません。その時点で気分が乗らなければ、一回パラパラめくって、その後は積読(=積んどく)でいいのです。

 重要なのが実は積んどく場所です。

 スペースがあればテーブルの上など目につく場所に並べるのがいいのですが、それが難しければ机などに積んでおいてもいいでしょう。これは、言ってみれば書店の棚と同じ考えなのです。棚差しよりも平積みのほうが目に留まりやすいので、新刊や売れ筋の本を書店では平積みにします。まさに積んでおくわけです。それと同じです。

 私の個人オフィスには皆で囲む木のテーブルがあるのですが、そこには読みかけの本が常に10冊以上平積みされています。皆でミーティングをしていて、気になった本があれば気楽に手に取ることができます。一度乱読しているので、何となく関連性がわかるわけです。もちろん単なる乱読ですから、勘違いであったり記憶違いであったりすることもままあります。

 何かに引っかかって本を購入するわけですが、その瞬間は熟読するまでにはヒットしないこともあります。しかし、せっかく何かが脳裏に引っかかったわけですから、後日のためにコンタクトしやすい状態にしておくわけです。

 私の場合は少しでも心に引っかかったら、あるいは面白いと思ったら、とりあえず本を購入します。そして乱読の後、積んでおく。図書館を物色するのではなく、まず本を買うのは、まさにそのためです。極論すれば、会社でも自宅でも、自分の部屋や会議室などをそのまま自分仕様の図書館や書店にしてしまう行為です。自分がちょっと気になることの「見える化」です。