日本社会から離れることで
異常なストレスから解放される
日本脱出を考える人が増えているが、実際に脱出すると、どのようなことが得られるだろうか?
海外移住をした人の多くが「移住して最も良かったと思うこと」として挙げるのが、ストレスから解放されたこと。
もちろん人間が生活する上でストレスは欠かせないが、自殺にまで追い込まれるような“異常なストレス”は海外生活ではあまり考えられない。
例えば、日本では、企業のリストラが始まった10年ほど前から中高年の自殺が急増し、いまでもその状況は変わらないが、外国人にはリストラで自殺するなど考えられないことだという。
諸外国ではいろいろな苦境が訪れても「人生を楽しむ」というスタンスは不変。会社や仕事にとらわれないで、個人の幸せ、家族の幸せをどのように実現していくかということが人生のスタンダードとなっている。
ちなみに、欧米の先進国では何もしないのが一種のステイタス。仕事で成功すると、簡単に会社を売却してリタイア生活に入る人が多くいる。つまり、できるだけ早くリタイア生活し、家族と共にのんびりするのが人生の目標の1つ。築いてきた人生に生涯しがみついてしまう日本人とは大きな違いがある。
ただし最近は、閉塞環境が続く日本社会への不信や疑問といったことが契機となり、日本でも「個々の生活を一度リセットし、異なる土俵で、白紙からトライしたい」と思う人が急増している。
従来の「寄らば大樹の陰」「長いものに巻かれろ」といった“寄り掛かり主義”が無意味になり、欧米諸国と同じように「個人の幸せ」を追求する形へとようやく変わりつつあるようだ。
海外にいると、いままで見えなかったものが見えてくる
日本人としての成長がある
「海外に住んでいる日本人は、日本に住む人よりも日本人らしい」という言葉をよく聞く。
日本国内では日本人を意識することなどほとんどないが、日本を離れて海外生活をすることで、“日本人のアイデンティティ”が自然と養われてくるともいえる。