週刊ダイヤモンド8月6日・13日合併号の特集「自宅で看る介護」の記事の「プロに学ぶ安全・効率な介護術」で紹介した「起こす、移す、食べる、床ずれを防ぐ、歩く」基本動作介助を解説付きの動画で公開する。
(指導、監修/アライブメディケア 解説/吉田翔一・アライブメディケアリハビリテーション担当 撮影/峯村隆三 撮影協力/アライブ世田谷下馬 文/「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木 豪)

 介護術にはさまざまな「流派」があり、マニュアル本などを見比べても、それぞれ細部が異なっている。だが、いずれも共通するのは安全かつ高齢者に苦痛を与えないことを目指し、介護する者のストレスを減らすことを目的としている。

 今回、紹介するのは在宅介護で必要な基本中の基本だ。まずは「高齢者は何に困っているのか」と思いをはせることからスタートしてみてほしい。

①寝返り、ベッドから起こす
  寝たきり高齢者を移動させるため、まだ寝たきりにさせないためにも、ベッドから起こすことは重要な介護だ。高齢者の体は華奢であるが想像以上に硬く、自己流や力任せに起こすと痛がるばかりかケガの元となる。ベッドから落ちるリスクもあるので、ゆっくり、次に何を行うか声をかけ、また痛くないかを確認しながら行うことがポイントだ。起こした直後はめまいでふらつくことがあるので、落ち着くまで支えてあげよう。