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指示待ち族には耐えられない、ちょっとした試練

 過去2回、私がボストン コンサルティング グループ(BCG)やアクセンチュア での採用面接やMBAスクールINSEADの応募者面接のときに相手の何を見ていたのかを、書いてきました。それは「学習能力」「危機対応力」「雑談力」などでした(前々講前講参照)。そしてそれらをどう鍛えるのかを。

 採用は一人で決めるわけではありません。人事スタッフも入れて数人で評価を話し合います。競合他社からの引き抜きでもない限り、最初から能力が十分な人などいないので、評価の中心は「どれだけ伸びるのか」ですが、そこでも主体性・自立性を重視します。伸ばしてもらう、でなく、自ら伸びる・伸ばす姿勢や力が必須だからです。

 経営コンサルティングプロジェクトは本来、大量生産の利かない1品ずつの注文生産品です。目の前にあるのは、新しい課題や個別性の高い問題ばかりです。プロジェクトのメンバー一人ひとりが、上司の指示を待つことなく自分で学び、自らを鍛え、対応できなくてはとても立ち向かえません。

 だから面接でもちょっと意地悪をします。わざと沈黙してみたり、ただニコニコしてみたり、不満げな顔をしてみたり。それに応募者はどう対応するでしょうか。