だが、中でも甲子園で名前を聞かないことがないのは日本大学と東海大学の系列高校だ。今大会でも日大系列では日大山形、土浦日大、大垣日大の3校が出場するし、西東京大会で早実を破ったのは東海大の提携校の東海大菅生である。

 日本大学の系列高校は女子高を除くと全国に21校あり、そのうち甲子園に出場したことがあるのは18校にのぼる。これらの甲子園出場回数をトータルすると夏85回、春48回の133回。優勝も春と夏、2回ずつ達成している。

 この中で最も輝かしい成績を残しているのが日大三(西東京)だ。出場回数は夏16回、春19回の計35回。優勝も春に1回、夏に2回している。今夏は西東京大会の準々決勝で東海大菅生に惜敗したが、今後も早実のライバルとして好勝負を見せてくれるだろう。

 一方、東海大学の系列校は全国に13校あり、このうち12校が甲子園出場経験を持つ。唯一甲子園に出場していないのが東海大高輪台だが、今夏は東東京大会の決勝まで進出した。あと一歩で系列全校の甲子園出場を逃したわけだ。トータルの出場回数は夏48回、春39回の87回。優勝回数は春・夏2回ずつと日大系列と並んでいる。この優勝はすべて東海大相模(神奈川)が記録したもので、出場回数は夏10回、春9回の計19回と他の系列校を圧倒。今夏も決勝まで勝ち進んだが、横浜高に敗れた。神奈川を代表する強豪としての力を維持しているわけだ。

 各地方大会で大学の系列校が強さを発揮するのは練習環境が充実していること、系列の大学野球部で実績を残した人材が指導に当たることなどが考えられるが、大学名がついていることでOBたちのサポートや応援を受けることにつながり、それが力にもなるはずだ。

 西東京大会の決勝は多くが清宮のいる早実を応援したはずだが、東海大OBには菅生に声援を送る人が少なくなかったのではないだろうか。

 夏の甲子園大会は8月7日に開幕する。初出場の早稲田佐賀には清宮が出場できなかった分も含めて早大OBの応援が集まるだろう。大学と高校ではOBの意識が直結するものではないが、系列高校同士の対決に注目するのも面白いかもしれない。

(スポーツライター 相沢光一)