消費者は、店頭で製品パッケージに記載されたQRコードを携帯電話で読み込み、専用サイトに接続し、製造番号を入力すれば、結果を確認できる。

 「同社は08年に農薬と重金属の検査結果を確認できる仕組みを導入。放射性物質については4月から検査していたが、より精度が高い検査器を採用したのを機に、今回の確認システムに切り替えた」(2011年9月12日付け・毎日新聞より)

 雪国まいたけの例のように、今後は汚染が確認されていない食品であっても、自主検査をしていくくらいの配慮が、食品メーカーには求められてくるかもしれない。

 世間では、流通する食品に対して疑心暗鬼になっている人が多く、「報道されているもの以外にも、『実はあの食品が危ないらしい』と、本当か嘘か判断がつかない噂が飛び交っています」(40代女性)という証言もある。

報道が減っても国民の不安は消えない
激震が続く日本の食卓に求められる知見

 震災発生から半年以上が経ち、マスコミの報道が原発事故に割かれる時間も少なくなっているように思える。しかし、ノーベル文学賞作家・大江健三郎氏らの呼びかけで開催された「脱原発デモ」に、主催者発表で約6万人が参加したことでもわかる通り、足もとの国民感情を見れば「放射能不安」が収まっていないことは自明の理だ。

 こうした状況だからこそ、前述のような流言飛語を抑えるためにも、企業による速やかな情報開示や流通過程の精査が、より一層重要になっていくのだ。

 汚染の深刻度がどれほど増そうとも、我々は食品を摂取しなければ生きていくことができない。来月上旬には、東京ビッグサイトにて、食品の放射能測定機器や分析検査機器を集めた食品開発展が開催されるなど、新たな市場が構築されている感すらある。

 食品の放射能汚染に苦しめられる産地には、何の罪もない。ごく一部の産物から放射性物質が検出されただけで、産地全体に風評被害が広がり、地域のブランド価値が毀損されることなど、あってはならないことだ。その意味でも、消費者や企業の間に「自分たち自身の知見や努力で食卓の安全を守ろう」という風潮が広がることは、ある意味好ましいこととも言える。

 いまだ余震が止まない日本列島同様、日本人の食卓はまだまだ激震に晒されている。自分の身は、自分で守っていくしかないのである。