かつての出会い系のような
いかがわしいイメージはゼロ

 2012年のリリース以来、登録総数は延べ600万人以上。マッチング数は4300万組を超え、4万4000組ものカップルが交際・入籍しているという。かつて、このようなインターネットを介しての恋愛には、1990年代に全盛だった“出会い系”のような後ろめたいイメージがあった。しかし、最近はそんな“スティグマ”(マイナスのイメージ)も薄れ始めているのだという。

 Pairs登録者の男女比は6:4。さらに年代別では、20~29歳の利用者の比率が男女ともに50%を超えているという。通勤や通学の電車の中でTwitterを覗いたり、Instagramに写真を投稿したりと、SNSのような感覚でマッチングサイトを利用する若者が多いというのも頷ける。今や、インターネットをリアルな出会いの場として活用することに、若者たちが抵抗を感じる理由はない。

「最近では、Pairsを利用する20~30代向けではなく、その親世代を対象にしたネット恋愛・婚活の講演依頼を地方自治体からいただくこともあります。都市部の若者が使っているサービスを、地方の親世代も知りたがっているとのこと。若者が少なく、出会いのきっかけも少ない地方こそ、オンラインマッチングサービスでの恋活・婚活が求められているのかもしれないと感じています」

 マッチングサイトが支持される理由のひとつに、出会いの“効率性”がある。

「Pairsは機械学習を導入しており、ユーザーと相性のいいお相手を自動的に割り出します。ユーザーの登録情報やコミュニティの親和性はもちろん、自己紹介文の長短や、ログイン時間から生活リズムなどを抽出し、共通点の多いお相手ほど『相性』のパーセンテージが高く示されます。だからといって、相性のパーセンテージが高いお相手ばかりが検索時に上位に表示されるわけではなく、できるだけ自然な出会いをしていただけるよう、独自のアルゴリズムを組んでいます」

 さらにPairsは、協調フィルタリングを取り入れているのも特徴だ。協調フィルタリングとは、多くの利用者の嗜好情報を蓄積して解析することにより、ある特定の利用者の嗜好を推論する技術のことを指す。

 たとえばPairsでは、「いいね!」を同一の女性に送ったA氏とB氏は、好みが似ていると判断し、A氏が「いいね!」を送った女性をB氏に、B氏が「いいね!」を送った女性をA氏にレコメンドしてくれるのだ。

 厳密にはマッチングサービスにおける協調フィルタリングの仕組みと全く同じというわけではないが、例としてわかりやすく表現するならば、AmazonやZOZOTOWNなどのECサイトでよく見られる、「チェックした商品の関連商品」や「閲覧履歴からのおすすめ」などが表示されるカラクリの正体が、この協調フィルタリングだ。