山の大噴火
三木谷イズムにも現れる
イノベーション精神

<<ベストQ3>>
イノベーションを起こす気概はありますか?

「万物の終わりを成すところにしてはじめを成すところなり」(『説卦伝』より)

 東北の卦の艮(ごん)は、万物の終わりと始まりを成します
 つまり、時代にそぐわないものや制度をやめ、新しく何かを生み出すことを意味するのです。

 さて、不動心のかたまり、象徴である山が、何かを生み出すとき。これは、どんなときでしょうか?
 そうです! 「噴火」です!
「噴火」は激しいもの。そして、この噴火があるからこそ、山は新しく姿を変えるのです。

 これは、山の八白人で表現するなら、“イノベーション”です。
 普段はじっと不動の心で、何者の意思にも左右されずに、強い意志を持ってひとつのことをやり続けます。けれども、ときに、巨大な噴火(イノベーション)を起こすのです。

 まわりから見たら、「え! あの人があんなに大胆なことをするなんて信じられない!」と思われるぐらいのことを、平然と急に実行します。

 本来不動のはずの山が動くのですから、それは、相当なパワーが炸裂するでしょう。

「山の八白」が動くと、地殻変動を起こすくらいの強烈なインパクトがあるのです。

 楽天創業者である三木谷浩史氏も「山の八白」。彼は、就職活動に頑張る若者たちに、こんなメッセージを送っています。

「イノベーションと、強い決意こそが明日を創っていく」

 三木谷氏は、“何でもやり切る男”としても有名で、「山の八白」として申し分ない才力を発揮しています。

 しかし、それだけでないのです。

 このメッセージからも見てわかるように、イノベーションを大切にする“三木谷イズム”があるからこそ、「山の八白」の理想の人物として“大きな成功”を収めているのです。

 三木谷氏のように、「山の八白」も、時には“イノベーションの精神”を持って、改革を行っていかないと、新しい自分との出会いもありませんし、新しい時代を切り開くこともできません。

 それは、自然界の山も一緒です。噴火をして、地形を変えることで、新しい生命や、動物の生き方が創造されることもあります。自分の組織や会社において、新しい命を芽生えさせたいときは、ぜひ「山の八白」が先導を切ってあげてくださいね。

 いかがでしたか?
 以上が「山の八白」の「9の質問」のうち、特に押さえてほしい“ベスト3”です。
 あなたはできていましたか?

 本書には、「9の質問」すべてを詳しく解説しています。
 6つで合格点。4つで及第点。3つ以下で落第点です。
 同じ「山の八白」の同僚とも、この課題に対して、努力しているかが、仕事のできる・できないはもちろん、人生の豊かさにも、大きな差が出てきます。

 イメージすべき、「山の八白」の大きなテーマは、「不動の精神、時にイノベーション」です。

 相反するものに見えますが、この両方が、「山の八白」には必要なのです。
 また“伝統や先祖とのつながりを重んじ、ものより心を大切にする人生観”を持てば、ずっと豊かな人生を歩めるのも「山の八白」です。
 ひとつひとつでいいのです。実行できるよう、頑張ってみてくださいね。

中野 博(Hiroshi Nakano)
信和義塾大學校創設者兼塾長、経営コンサルタント。早稲田大学商学部卒業。
ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院ブランディング実践講座エグゼグティブコースを修める。ハーバードビジネススクールでは経営学を学ぶ(いずれも短期集中型の経営者クラス)。1992年、地球サミットに国連認定ジャーナリストとして参加したことを契機に環境ジャーナリストとして活動。1997年の地球温暖化防止京都会議を機に、株式会社エコライフ研究所設立。環境ジャーナリストとしての取材・分析力と経営コンサルタントとしての提案力をベースに、800社以上を環境ビジネスに参入させ成果を挙げる。その傍ら、住宅、環境を軸にした本を多数出版(本書が30冊目)。講演依頼も多く、国内外で2000回以上の実績。2005年、教育研修会社の株式会社ゴクーを設立。1万人のサンプリングを体系化した『9code(ナインコード)』をもとに、信和義塾大學校で指導にあたるほか、企業や各種組織で『9code』を利用したコンサルティングや人材活用研修も多い。現在、信和義塾大學校は、世界6か国20都市以上にあり、塾生は700名超。