実は非正規就労の街・京都
結婚したくてもできない事情

 もうひとつの特徴的なのは、ランキング上位にきた京都市の3つの区(東山区、中京区、上京区)である。ランキングには数字を出していないが、女性の未婚者数が男性のそれより多い、女余りの構造である。京都府も、府の未婚率の高さには危機感を持っているようで、京都府少子化要因実態調査なるものを公開している。

 これによると、「結婚する条件として、特に30代前半までの男性は、経済的・精神的余裕がないと結婚できないと感じている。女性は経済的余裕に加え、『希望の条件を満たす相手にめぐり会う』こともあげている」とする分析がある。

 経済的な余裕、これを裏付ける数値がある。正規雇用の少なさである。男性の正規雇用者の比率の全国平均は62.2%であるが、京都市の3区はそれぞれ42.8%、49.7%、47.5%。その半面、家族労働や個人事業主が多い。

 これは15歳以上の就業者全体での数値で、さらに30歳代に絞っていくと、京都市全体の正規雇用者の比率は全国平均の76.4%に対して65.4%。残念ながら区レベルのデータは公開されていないが、3つの区はさらに下がると考えるのが自然だ。京都市の数値は全国の政令指定都市、県庁所在地の中で最低であり、華やかに見える日本を代表する古都の、生活の現実が垣間見える。

 これは京都の主要産業である繊維や工芸品、食品など伝統産業の雇用構造によるものと考えられる。経済的な余裕がないために結婚できないという事情は、他の街よりも深刻なもののようである。

 一方で女性が条件として挙げる「希望の条件を満たす相手」、平たく言えば「お眼鏡にかなう男性」ということだろうが、京女とは伝統のなかで磨かれた審美眼を持ったプライドの高い女性たち。自らハードルを上げていないかとの突っ込みは余計だが、未婚でいても宿泊業や飲食サービス業、伝統産業など女性の働く場所が多いため、そのまま歳を重ねてという想像が膨らんでくる。

 さて、最後に、それでも結婚相手をどうにか見つけたいという方のために、競争率が低い男余りの街、女余りの街のランキングを紹介しよう。

 これは30歳代のなかで男性と女性の未婚者数を比較して、余剰となっている人数を30歳代の総数に対する割合として算出したものだ。

 男性余剰トップは、第2回(「男だらけの街ランキング・ベスト30!工場や刑務所、除染作業が男を増やす」)で、震災復興によって男性の割合が急増したと紹介した南相馬市で、特殊事情であるが、2位以下は農業が主要産業か工場立地で工場労働者が多い街である。一方で女性余りは20歳代女性が大量に流入する地方の中核的な街。双方とも傾向は実に分かりやすい。