給料が高いから
離婚できるとは限らない

 これを裏付けるデータとしては、1人当たりの県民雇用者報酬、平たく言えば、給料が高いか安いか、がある。この数値は、離婚比率とはほとんど相関がないが、母子父子家庭の世帯比率とはゆるやかながら相関関係を認めることができる(下のグラフを参照)。

 意外なことに給料が高いところは、母子父子家庭が少ないのである。給料が高いからといって母子父子家庭を維持できるのではない。一方で、給料が安い地域は住宅環境に恵まれていて、ジジババなどとの同居を可能とするから、大都市圏での離婚では田舎に帰るか、離婚を踏みとどまるかという選択が増える、そう考えるのが自然だ。

 離婚カップルは婚姻期間5年未満が全体の3分の1、10年未満が半分以上を占める。子どもがいれば、小学生以下だ。そのために、離婚後の生活には親などの協力が必要になる。子どもが成長したあとの熟年離婚、ライフスタイルを守るための離婚が増えているとも報じられているが、母子父子家庭を分析してみると、 “子育ての困難”の現実を知ることができる。