周囲から見て「困った人」とレッテルを貼られやすいバブル世代の“バブルさん”、ゆとり世代の“ゆとりちゃん”。当連載では、そんな2つの世代を対象に、 就職氷河期世代の“氷河期くん”(またはその他の世代)が会社の人間関係をどううまく対処すべきなのかを研究していく。
さて、今回は通常のバブルさんorゆとりちゃんインタビューをお休みして(取材対象者の都合が付かなかったという理由は内緒にして)、3世代の人生をドル/円相場と日本の景気とともにおさらいしてみようと思う。これを読めば、どうしてバブルさんがあんなに能天気なのか、氷河期くんがあんなに内向的なのか、ゆとりちゃんはどうして目の敵にされてしまうのかが分かる!?
<典型的な三世代の産まれ年>
バブルさん(ここでは、1967年生まれを想定)
氷河期くん(ここでは、1978年生まれを想定)
ゆとりちゃん(ここでは、1989年生まれを想定)
1970年……「1ドル=360円」
バブルさん、3歳
バブルさん 3歳
氷河期くん 産まれていません
ゆとりちゃん 産まれていません
太平洋戦争から4年後の1949年に1ドル=360円と定められ、相場が固定された。固定相場時代というのは僕らには想像がつきませんので、団塊の世代の人に聞いてみてください。この固定相場制は足かけ22年間、1971年まで続くことになります。バブルさんを始め、僕らの世代は為替レートが固定された時代があったなんて! と驚きを隠せません。
固定相場制が崩壊し、変動相場制に移行した理由としては、アメリカのベトナム戦争長期化による出費の増大などで国の借金がかさみ不景気となり、その結果ドルは相場よりも不当に価値が高いと見られるようになったからです。一方、日本は高度経済成長のまっただなか。円の価値を相対的に上げなければいけなくなり、変動相場制の世界へ突入していきます。