プレゼン、会議、打ち合わせに効果抜群! 仕事に効く「図の使い方」。
企業研修、ワークショップの実績多数! ニューズピックスのクリエイティブ統括者であり、どんなものでも「図」にする図解オタクの櫻田氏の新刊、『図で考える。シンプルになる。』が発売! 発売4日で重版も決まり、話題になっている。
WIRED、ハフィントンポストといったメディアからのデザイン依頼に加え、コンサルティングファームや広告代理店で「図解思考」「デザイン×図解」などのテーマで研修をこなす本格派は何を語るのか。その秘伝の秘を、本連載ではあますところなくお伝えします。(構成:中村明博)
ジョブズの名プレゼンを、
図で整理すると?
世の中には、すでにたくさんの商品やサービスが存在します。さらに、ちょっとやそっとでは差別化できないため、ウリや特徴は1つではなく、複数の要素が組み合わさっています。
このような状況では、新しい商品やサービスの説明を聞いてもすぐには理解できません。そこで役立つのが「重なりの図」です。下図を見てください。
拡大画像表示
これが「重なりの図」です。複数の円を使って、商品やサービスの特徴を考えます。
この図を使うと、複数の特徴を組み合わせて考えるのを助けてくれます。自分の考えを深めるときはもちろん、誰かに説明する際にも効果抜群です。
円の重なった部分が商品やサービスの「コンセプト」となります。
「コンセプト」とは、特徴の重なりから生まれる個性を表すものです。
例えば、かのスティーブ・ジョブズはiPhone を初めて世に紹介するプレゼンテーションの中で、次のようにコンセプトを伝えました。
“「ワイドスクリーンのiPod」「携帯電話」「インターネット通信機器」。この3つが1つになったのが「iPhone」なのだ”
これを「重なりの図」で表現すると、下図のようになります。
このように複数の特徴を組み合わせることで新しいコンセプトが生まれます。
反対に、コンセプトを理解するには、何と何が組み合わさっているのかを明らかにしなければいけません。
身近なものの「コンセプト」を考えてみましょう。例えば、「自分が携わっている商品のコンセプト」「今日のコーディネートのコンセプト」「自分の住む街のコンセプト」などです。思考整理のいいトレーニングになります。