12月は、1年でいちばんお酒を飲む機会が多い月。わかっていてもつい飲み過ぎて悪酔いしたり、二日酔いになったりした経験があるかと思います。今回は、飲み過ぎてしまったあとに効くケア法をご紹介します。

 昔から、二日酔いにはシジミの味噌汁がよいといわれています。それは、シジミに含まれているビタミンB1・B2・B12や、必須アミノ酸をバランスよく含む良質なタンパク質、グリコーゲンなどが肝機能を助ける働きをするからです。

 また、味噌には、大豆のタンパク質が発酵して消化のよいアミノ酸となって入っています。これには必須アミノ酸が多く含まれており、その一つのメチオニンには、特に肝機能を高める効果があります。まさにシジミの味噌汁は、お酒を飲んだあとの肝臓を癒やす特効薬といえます。

 薬膳では、シジミのほかに大根や緑豆モヤシ、リンゴにも解毒効果があるといわれています。リンゴと大根の搾り汁にレモンの果汁を加え、ジュースにしてとることをおすすめします。胃の不調を感じる方には、大根の搾り汁は刺激が強過ぎることがありますから、キャベツに替えてもいいですね。大根は加熱すると刺激が少なくなるので、スープやお粥にしてとるとよいでしょう。

 症状がある程度落ち着いてきたら、白身魚などの魚介類や赤身の豚肉をとりましょう。アルコールは糖質なので、糖の代謝を助けるビタミンB1を多く含む納豆、大豆、キノコ類(干しシイタケ、ヒラタケ、マイタケなど)を使った料理もおすすめです。

すりゴマやゴマ油を加えると、さらに効果的。風味も増してグッド!

●飲酒後の胃をいたわる 大根粥
 
材料(2人分):
ご飯100g(茶碗2/3)、大根100g、水4カップ、塩少々、ゴマ適宜
 
作り方:
①ご飯は軽く温めておく。
②大根は千切りにし、さっと水に放ってからざるに上げて水気を切る。
③①のご飯と大根、水を鍋に入れて火にかける。
④沸騰したら鍋底をこするように優しくかき混ぜ、弱火にして20分ほど煮る。
⑤炊き上がったら塩少々を加えて味を調え、好みですりゴマをかける。
 
※ゴマを加えると、セサミンがアルコールの分解を促します。