映画は、壮大な景色の中で中国人たちがおりなす恋愛ドラマ。登場人物らの旅資金はベンチャービジネスで当てたものであり、旅館の浴衣を着た彼らに、給仕の和服の日本人女性が正座で頭を床につくほど下げるシーンが出てくる。かつて経済的に大きく先を行っていた日本の、この“描かれ方”が彼らの心をくすぐったのはまちがいない。
日本で会社の飲み会に参加すると
日本人を嫌いになる!?
実際、彼らの日本人に対する本音はなかなか辛辣である。
「日本で会社の飲み会に参加しないほうがいい。幻滅するから。一緒に仕事をして日本人が好きだったのに、嫌いになった」
昼は過剰なほど自分を抑えていて、夜の盛り場で別人のようにハジけたり、ワガママになる日本人。日本で働くのはそんなに我慢しないとダメなのか。日本人の昼と夜のあまりの違いに中国人は引いてしまう。中国人は昼もワガママ、夜もワガママなので変化はない。
「割り勘が細かすぎる!仕事でもやることが細かすぎて、変態の域に達している」
「日本人て、なぜあんなにすぐに初対面の人を信じるの?バカなんじゃないの?人も思いきって騙せない。中国で仕事ができるわけがない」
「男尊女卑がすごい国。新幹線でおばあさんが席を探し、荷物をあげておじいさんを座らせているのを見て、あれ、何?と思った」
中国で東日本大震災の映像を見ているとき、避難所で高齢女性ばかりがお給仕をしている様子が映し出され、中国の友達(男女複数)から、いっせいに「やっぱり日本は!(男尊女卑の国だ)」と大ブーイングが上がったことがある。
日中の男女平等比較問題は話が長くなるので省略するが、ポイントは彼らにはそう見えている(また実際そうだ)、ということである。コンビニのエロ雑誌は、女性の中国人や中国が長い私にも衝撃だが、東京オリンピックを控えて地方自治体やコンビニチェーンでは規制しようという気運が高まっている。