舞妓さんは「日本の少数民族!?」
中国人に「わび・さび」がわかる人は少ない
さらに日本“ご自慢”の風景や観光地も、中国人から見ると、「……別になぁ」のことが多い。
中国の観光地は、その“騙し”だらけの管理の質はともかく、とにかく何でも大きい。黄河は対岸が見えないし、滝もナイアガラみたいなのがある。
「大阪城ね。小さいのがぽつんとあるだけ。大理(雲南省の少数民族の町)のお城と変わらないわ」
「日本の風景はスケール感が足りなくてどこも同じ」
私も昔、日本の山陰地方に取材に行ったら、村役場総出でご自慢の「逆さの松」というのに“連行”され、それがまた本当に普通の松の木で、(ここではこれが宝物なのか)と別の意味で感動したことがある。
日本の景色や文物の大半は、彼らにはそんな感じである。「わび・さび」がわかる人は少ない。
京都はどんな中国人にもウケているが、舞妓さんを見たある中国人は、
「あれは日本の少数民族か?」
中国人に大人気の北海道だが
ウニいくら丼は“気持ち悪い食べ物”
そんな彼らが大好きなのは広々とした北海道である。
中国人の北海道ブームのきっかけとなったのは、映画『非誠勿擾』(邦題『狙った恋の落とし方。』)である。この映画に登場する風景は非常に美しいが、田舎のスナックで、40年前の写真で騙して入店させるおばちゃんたちが出てくるし、生玉子を落としたウニいくら丼が、生臭い、“気持ち悪い食べ物”として描かれている。