英語学習が「論理力アップ」の最短ルート

言語の習得そのものは、きわめて身体的・直感的な要素(暗示的知識)を含んでいます。プロ野球選手は「バットのここに当てて、レフトに打ち返そう」などと考えたりはしていませんし、一流のピアノ曲奏者は「この順序で指を動かそう」と思う間もなく指も動かしています。言葉を操る能力は、スポーツや音楽の技能に近い側面があるのです。

ただし、外国語の学習成果は「母語理解の深まり」としてフィードバックされる点が決定的に違います。英語を学ぶことを通じて、これまで気づかなかった日本語のルールに気づき、文章や事象をよりロジカルに把握する力が身につきます。無論、インプットだけでなく、書いたり話したりのアウトプットにも好循環がもたらされます。
これこそが「英語で頭がよくなるメカニズム」です

適切な外国語学習は、母語が持つ暗黙のロジックを発見する体験と表裏一体です。ですから、論理的な思考力を高めたければ、まず外国語を学ぶことです。ここで鍛えられた知力は、「学校のお勉強」の枠を超えて、一生涯にわたって役に立ちます。

仮説を立てて学問上の探究を進めるとき、ビジネス上の課題を解決するとき、生活上の諸問題に向き合うとき……あらゆる局面で強い味方となってくれるのは、言葉を正しく使って論理的に考え、的確な言葉で表現する力です。

この力こそが、非ネイティブの子どもが英語を学ぶ「最大のメリット」です。もしそうだとすれば、多大なコストを支払ってまで、あえて子どもをバイリンガルに育てる必要はないと思いませんか?

(本原稿は斉藤淳・著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』から抜粋して掲載しています)

※注
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