やっと年末。1年のストレスをちょっとした笑いで癒したい。そんな時に、アメリカ人が訪れるのが「I can Has Cheezburger(ICHC)」というサイトである。

 このサイトが作られたのは4年前の2007年。それ以来、ビジターも参加者も増やし続けているが、創設当初から広告収入だけでちゃんと採算を取っているという珍しいサイトである。今や、チーズバーガー・ネットワークという、50以上のサイトを抱えるインターネット・ネットワークにも発展している。

 ICHCは、いわばユーザーが作ったおかしな写真やビデオを投稿する、クラウド・ソーシングのサイトだ。ただ、このサイトのコンテンツにはインターネットカルチャー特有のニュアンスがある。要は、ネコのビデオや画像で、奇妙なキャプションがついているというもの。しかも、メジャーな感じで制作されたビデオではなくて、いかにもバイラル(口コミ)で広まりそうな、「内輪的な笑い」っぽい雰囲気が大切にされるということだ。その意味では、なかなか高度なのである。

 ICHCは、たった1枚のネコの写真から始まった。ハワイの日系アメリカ人のカップルが、まるまると太ったネコの写真に「I can Has Cheezburger?」というキャプションをつけて、インターネットに上げた。他愛ない写真だというのに、なぜか大変な人気を呼んでしまったのだ。

 このキャプション、「えっ?チーズバーガーがもらえるの?」とネコが尋ねているということになっているが、よく見れば文法もスペリングも間違っている。ここから、変なネコ語を話す変なネコが生まれた。

 これらのネコは、インターネット用語でロルキャット(lolcats)と呼ばれる。「lol」とは、「laugh out loud」(大笑い)の意味で、よくギークたちが「(笑)」を表現するのに用いる用語。この1枚の写真からサイトが生まれ、ユーザーも次々と自分でつくったロルキャット風の写真を投稿し始めた。