テストステロン値が高いほど長生きする

 テストステロンは、心身共にさまざまな影響を与えます。造血作用を持ち、血管やコレステロールにも関係し、内臓脂肪を減らす作用があります。テストステロンの血中濃度が低い男性は、メタボリックシンドローム症候群(内臓脂肪症候群)のリスクが3倍ほど高いとの報告もあります。

 また、40歳~79歳の男性1万1606人を対象に行ったEPIC研究では、テストステロン値(男性ホルモンの分泌量を示す数値)が上昇すると、心血管疾患、癌など全ての原因の死亡リスクが低下するとの結果が出ました。

 テストステロンは長期記憶を司る脳の「海馬」でも産生されており、情報伝達に関わる神経細胞間の接点「シナプス」の増加を促し、記憶力の向上にも関与することがわかっています。

 テストステロンは、チャレンジ精神や競争心などの行動活性も与えます。テストステロン値が高い人は、冒険心があって判断力に優れ、さらに公平性を重視し、仲間を大切にします。これらの特徴から、人に慕われるリーダーになりやすい資質があると言えます。実際、企業経営者や政治家はテストステロン値が高いとの報告もあります。

人さし指と薬指に表れる「男性力」

 指を伸ばして、人さし指と薬指の長さを比べてみてください。人さし指が薬指より短ければ短いほど、胎内で多量のアンドロゲンシャワーを浴びていると推測されます。

 イギリス心理学者であるジョン・マニング教授は、この自らが提唱した「二本指の法則」を応用し、さまざまな調査研究を行っています。

 その一つが、イギリスの都市、グラスゴーでサッカーチームの選手たちを対象行った調査です。アスリートは総じてテストステロン値が高く、人さし指が薬指より短いことがわかっていますが、ナショナルチームに属するプロの選手はコーチも含め人さし指が短く、その他一般のチームの選手に比べて明らかに違いがありました。