日本経済が労働者不足でむしろ「黄金時代」を迎える理由

年が明けて以降も
景気は確実に回復・拡大

 景気は着実に回復・拡大を続けている。1月の月例経済報告は「景気は、緩やかに回復している」として基調判断を前月から引き上げているし、政府経済見通しも「消費や設備投資など民需を中心とした景気回復が見込まれる」としている。

 新年を迎え、民間の各社が公表した経済見通しも、総じて明るいものが多かった。人々の気分も明るいようで、初売りも好調であったと伝えられている。

 こうした状況を反映して、雇用情勢も絶好調である。失業率は、これ以上、下がるのは難しいとい思われる水準にまで低下しており、有効求人倍率はバブル期を上回り、高度成長期に迫る水準となっている。

 しかし、雇用情勢の絶好調は、単に景気好調によるものではなく、底流にある「長期的な少子高齢化による労働力不足が、景気回復で表面化したもの」と捉えるべきだ。そして、この少子高齢化による労働力不足こそが、本稿の主題である日本経済の「黄金時代到来」を招くものなのだ。