片づけの現場は想像以上に凄まじい
世間の関心も高まっているようで、ここ数年、テレビや雑誌の取材でこうした家の片づけに立ち会う機会がぐんと増えました。
本当に、現場は想像以上に凄まじいのです。
ひと頃、メディアでよく「ゴミ屋敷」が取り上げられていましたが、それとは違います。
ごく普通の3~4人家族の家。中には、築1~2年の新築マイホームのケースもあるのですが、一歩玄関に足を踏み入れたところから、夥しいモノの量に圧倒されます。
本人たちには、すでに日常の光景のようになってしまっているのですが、玄関の傘立てに同じようなビニール傘や折りたたみ傘が20本もギッチギチに収まっている、などというのはザラです。
キッチンの引き出しには、使う機会のないまま漫然と詰め込まれたキッチンツールや、割り箸や使い捨てのスプーン、ラップやビニール袋などが収納率200%の状態で溢れ詰まっています。
たしかに、どれもまだ使えるのかもしれませんが、将来的に必要かどうかを問い直すこともなく詰め込まれた大量のモノたち。
また、一見きれいに片づいているように見える家でも、収納扉を開けると、ものすごい量のモノが詰まっていることがほとんどです。
しかも、そこに何が収まっているのか、本人たちにもわからない。
それは、扉を閉めてしまえば最後、見えなければとりあえずやり過ごすことができてしまうから。
「溜め込む」状態を軽く飛び越え、収納すらできない「モノ詰まり」の状況です。
でも、そんな家でも、ささいなきっかけで断捨離が始まった事例をご紹介します。