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 米国のトランプ大統領が、米通商拡大法232条(国防条項)を持ち出し、鉄鋼とアルミニウムの製品に関する輸入に高関税をかけると発表。選挙運動期間中から主張していた保護主義政策を本格的に発動し始めた。

 超大国である米国のなりふり構わぬ姿勢に批判が高まり、欧州や中国からは報復の声があがっている。

 単なる二国間の貿易戦争で済まず、戦後の資本主義を支えてきた自由貿易体制が崩壊につながる危険性が出てきたといっても過言ではない。

鉄鋼25%、アルミ10%の高関税
「安全保障」名目に国内産業を保護

 現地時間8日の発表は、鉄鋼とアルミ製品の輸入増加を安全保障上の脅威と認定した上で、(1)15日後に鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を適用する、(2)除外は当面メキシコとカナダにとどめ、ほかの同盟国は安全保障・経済の両面の協議で外すかどうかの判断を行う―という内容だ。

 日本からの対米輸出は生産量全体の2%程度の200万トン程度。これらの製品に米国の輸入規制がかかっても大きな影響はでないといわれるが、日本政府筋は「アメリカに入れなくなった中国の鉄鋼製品が東南アジアに流れ込み、安値競争が始まれば、日本への打撃も大きくなる」と見る。