国民の祝祭日は多いのに
全社休業日しか休めない日本人

 日本は、世界的に見ても祝祭日は群を抜いて多い国です。外国人の中には「カレンダーに赤い日付がたくさんあることに驚いた」という人もいます。それだけ休暇を取ることに貪欲かといえば、前述した通り、実情はそうでもないようです。

 仕組みとして決められた休日であれば、「みんなも休んでいるから」という理由で安心して仕事を休めるのではないでしょうか。その代わり、大多数の人が同時に休むことになるので、レジャー施設や観光地、そこに行くまでの交通機関や道路は全て大混雑します。

 すると、休暇が修行のような様相を呈することもあります。風物詩ともいえる、お盆や年末年始の帰省ラッシュ&Uターンラッシュも、「みんなと同じタイミングなら安心」という意識の表れを感じさせます。

「会社で一斉に休む日が決まっているから」
「一斉休み以外で休むと周囲に迷惑をかけるから」

 といった反応もあるでしょう。

 しかし、企業に属しているのであれば、有給休暇を取ることもできるはずです。正当に与えられた休暇を取る権利を、周囲への気遣いによって放棄するのは、非常にもったいないし、グローバル仕事人を目指すのであれば、自分自身の成長を阻害する要因だともいえるのではないかと思います。

 もし、「休むよりも仕事をしている方が好き」と心から思っているのであれば、それはそれで一つの生き方ではあります。

 しかし、年功序列や終身雇用を前提にした考えをした人が、「組織から与えられた仕事」を自分の権利を犠牲にしてまでやり続けるのは、リスクのある行為だともいえます。もし、会社が倒産したり、事業縮小で自分の仕事がなくなったりした時に、自分自身のアイデンティティそのものを失ってしまうからです。そうやって人格が崩壊してしまった事例は、挙げたらキリがありません。

 確かに、「休暇は自分の権利」という部分だけを強調して、期限のある仕事を投げ出したり、頼まれていたタスクを無視したりすると、休暇後の人間関係に悪い影響を与えかねません。そうならないためには事前の調整が必要ですが、それが休暇の障害にはならないはずです。

 また、何よりも自分自身が「あぁ、仕事をやっておけばよかった」と後悔するのが一番の悲劇です。リフレッシュして英気を養ったはずが、すっかりマイナスからのスタートに入れ替わってしまうからです。

 そうならないようにするにはどうすればよいのでしょうか。私の一つの提案として、「二つの時間軸で後悔しない行動を選ぶ」ということをご紹介したいと思います。