今の婚活女性の理想は
「平均」「平凡」「平穏」!?

 国立社会保障・人口問題研究所が全国の18~49歳の独身男女約1万4000人を対象に2010年6月に調査し、昨年11月に発表した出生動向基本調査(独身者調査)によると、異性の交際相手がいない18~34歳の未婚者が男性で61.4%、女性では49.5%に上り、いずれも過去最高になったそうです。前回の2005年調査と比べると、「交際相手がいない」割合は、男性では9.2%、女性で4.8%増加しています。

 このうち、25~34歳の男女について、結婚しない理由として「結婚資金が足りない」と答えた人の割合は前回の調査と比較すると、男性が8ポイント増の30.3%、女性は3.5ポイント増の16.5%でした。

 また、1990年代から続いていた結婚後専業主婦を希望する女性の減少傾向がさらに加速し、今回の調査で初めてその割合が10%を切って9.1%となりました。

 そんななか、フジテレビの「Mr.サンデー」が先月の放送で今の若い女性の結婚観を特集し、「三平(さんぺい)女子」という言葉が話題になったのは記憶に新しいところです。

 もともとはマーケティングライターの牛窪恵さんが付けた名称だそうですが、この番組で一気に広がった感があります。

 いわく「三平」とは、「平均的な年収」「平凡な外見」「平穏な性格」を指し、「三平女子」はそんな条件を兼ね備えた男性を結婚相手にしたいと考える女性のことをそう呼ぶそうです。バブル時代に若い女性が結婚相手の男性に求めたとされる「三高」(高学歴、高収入、高身長)とは対局にある条件です。

 番組では、3人の若い女性が「三平婚活」をする様子がレポートされていました。彼女たちはいずれも、結婚相手のルックスや年収にさほどこだわらず、むしろ共働きでもよいから安心して平穏な生活を継続していける性格の持ち主を探すというストーリー展開です。

 番組に出ていた若い女性は、重視するのは年収よりも職業の安定性であり、世帯年収は500万円くらい必要と考えているということですが、冒頭に紹介した国の調査結果にもあるように、結婚相手に養ってもらって専業主婦になることを望む女性は年々減少しているようで、自分も働いて平均的な年収の相手と2人である程度の収入を得ればよいと考えている女性が増えているのはよくわかる気がします。