仮想通貨のマイニングは
コンピュータが行っている
まず、新たなブロックを生成することを「マイニング」と呼びます。
マイニングを直訳すれば「採掘」ですが、ブロックを生成する作業は、金の鉱山から金を採掘する作業に酷似しているのでこう呼ばれています。
そして、このマイニングを行う人たちを「マイナー」と呼び、現実には個人よりも会社のような大きな規模で行っているために、「マイニングプール」とか「マイニングファーム」と呼ばれたりします。
このあたりの用語も使う人によって定義が異なりますが、仮想通貨の根本的な技術を理解する上で必要な知識ではありませんので、次のように覚えてください。
マイナーがマイニングをして新たなブロックを生成している。
ちなみに、金の採掘は人間が行っていますが、ブロックを生成しているのは人間ではなくコンピュータです。
では、自分のパソコンやスマートフォンでもマイニングができるのか?
この答えは「YES」でもあり、「NO」でもあります。
まず、個人レベルでもマイニングができる仮想通貨は確かにあります。
しかし、種類が限られる上に、得られる報酬も決して多くありません。
私は、「自分のスマートフォンでマイニングして1億円稼いだ」なんて人には現実世界でもインターネットでも会ったことがありません。
そして、マイニングは基本的に「報酬を得る」ために行うものですので、個人のパソコンやスマートフォンで行うマイニングは趣味の領域を出ないもので、実質的に「ほぼ不可能」と考えて差し支えありません。
また、たとえば、ビットコインのマイニングの場合には、個人のパソコンやスマートフォンでは「完全に不可能」です。
理由は2つあって、1つはパソコンやスマートフォンでは処理速度が遅すぎることが挙げられます。
もう1つは、マイニングというのは、体育館ほどの建物の中に数百台の高性能なコンピュータ(マイニングマシン)を並べて休むことなくフル稼働で行うのですが、マイニングのためには電気代というランニングコストがかかります。
たかが電気代と思うかもしれませんが、もし日本でマイニングをしたら利益が出ないほどの電気代がかかります。コンピュータを動かすだけでなく、コンピュータを冷却するためにも電気代がかかるからです。
結果、現在は電気代が安い内モンゴル自治区や、再生可能エネルギーに注力している北欧などでほとんどのマイニングが行われています。