広い視野と心
「柔の大鵬」の所以は
天の六白だからこそ
大鵬は、ライバルの柏戸とともに、「柏鵬時代」として相撲界の黄金期を創ります。この時代、それぞれの相撲スタイルは、「剛の柏戸、柔の大鵬」と呼ばれていました。
「柔の大鵬」とは、平たく言うと「型がない」ことです。
型とは、たとえば、双葉山(第35代横綱・前代未聞の69連勝)には、右四つ・左上手という「絶対的な型」がありました。
この点、大鵬はいわば「自然体」だったのです。
もともと体が柔らかいこともあり、懐が深く、柔軟な相撲ができるのを強みとしていました。
これも大鵬なりの相撲道の一つです。
NHKアーカイブスの映像によると、大鵬曰く
「自分の型だけにこだわっていたら、それを封じられたら何もできないじゃない」
「どんな場面になっても、それに対応できるのが“型”じゃないか」
天の六白は、広い視野と広い心を本来持っています。
天の六白の精神を相撲に置き換えた場合、このような大鵬の言葉が出てくるのではないでしょうか。